企画が良い、演者と演技が良い、コピーも良い、ディテールまで演出も良い、音楽も良い、タイミングも良い、というわけで、めちゃめちゃ良い。突飛なことをしなくても人の感情と感情を作り出すものを丁寧に描き出せばここまでは到達するという意味で参考にすべき仕事クマ。特に特殊な、紙的な素材をクライアントが手にしていることで「会う」ことの必然を描く丁寧さとか、深津絵里を単なる登場人物の一人として描く控えめさとか、思考と配慮が詰まりきっていて尊敬に値するクマ。「クリスマス・エクスプレスのCMに出ていた」という文脈はそんなに大切じゃない気がしていて、もちろん一定より上の世代には何かを想起させる装置にはなるんだけど、そういうことを差し置いても深津絵里と、（画面でフィーチャーされる）残り3人の男性のキャスティングが本当に素晴らしいクマ。「マスクを外して微笑む」はやってみたくなるクマ〜。
