BGH|Dads in Briefs|2015|アルゼンチン
世界が認めた、ジェネリックな恐怖 / BGH「Dads in Briefs」
アルゼンチンの夏はめちゃめちゃ暑い。特にエアコンが無いとヤバいクマ。で、そんな時に現れるのが「パンツ一丁のおっさん」クマ。家族にとって最悪の悪夢と言われるこの現象を、BGHはまんまと広告にしたクマ。
▎シーン
▎背景・課題
エアコンのカテゴリーは退屈なカテゴリーだったクマ。普通なら「快適さ」「省エネ」みたいなポジティブな訴求をするところ、このキャンペーンはネガティブな方向へ振り切ったクマ。誰もが子供時代に経験したことのある、父親が家で必要以上にリラックスしすぎてしまう光景——それは集団的無意識に刻まれた記憶とまで言われているクマ。つまりは世界共通のインサイトクマ。小太りのおっさんがパンツ一丁で家を歩くというネガティブなインサイトが、国境を超えて通用することを証明した一本クマ。
▎ねらい・インサイト
「問題がある、そして解決策がある」というシンプルな構造クマ。でもこの問題設定がすごいクマ。エアコンがないことで起きる「本当の問題」は暑さじゃなくて、夏の暑さの到来とともに、家族に最も苦痛をもたらすのは「ブリーフ姿の父親たち」だという発見クマ。父親が家で必要以上にくつろぎすぎた姿——それは集団的無意識の一部になるほど広く共有された記憶。Fast Company は「grotesque reminder(グロテスクな想起)」と表現していたクマ。この「気持ち悪さ」を恐怖として描くことで、エアコンという商品を「家族の尊厳を守る装置」に昇華させたクマ。
▎アイデア
モノクロ撮影、オーケストラの劇的な音楽(レクイエム ニ短調)をバックに、汗だくの小太り父親たちが最も気まずい方法で「涼を取る」姿を描いたクマ。氷で体をこする父親、体の隙間からリモコンを取り出す父親、いろんな格好でしゃがみ込む父親たち。小さな女の子が、リモコンの上に座っていた父親からリモコンを受け取る時の嫌悪感の演技は絶妙だったクマ。3本のスポットで構成され、どれも最後に完璧な解決策で締めくくられる:BGH サイレント・エアコンで彼らに服を着せよう。
▎展開・成果
Del Campo Nazca Saatchi & Saatchi は、2013年に D&AD で複数のペンシルを獲得し、2012年には Cannes でゴールドライオンも受賞したクマ。それだけじゃなくて、Gunn Report の「21世紀の名作CM 20本」に選ばれた唯一のイベロアメリカのCMクマ。この生々しい映像が、BGH というエアコンブランドを有名にしたというのも納得クマ。TIME誌の2012年ビジネスリストにも選出されたクマ。
▎余韻
「小太りのおっさんがパン一で家の中を歩く、というのが世界的にもジェネリックなネガティブインサイトである」ことが確認できた通り、本当にその通りクマ。このキャンペーンは、ローカルなアルゼンチンのブランドが、グローバルに通用するインサイトを掘り当てて、世界中の広告祭で評価されるという、理想的な流れを体現してるクマ。「気持ち悪い」を恐れずに描く勇気、クライアントがそれを通す勇気、どっちもすごいクマ。至急エアコンをインストールいただきたい。至急。クマ。
▎クレジット
▎タグ
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