Xbox|Life is Short, Play More (Champagne)|2002|ヨーロッパ
口をあけて見た、人生が墓まで一直線になる衝撃 / Xbox「Life is Short, Play More」
分娩室で生まれた赤ん坊が、そのまま窓を突き破って空を飛び、みるみる老いていって墓に突っ込む。52秒。2002年、この一本がヨーロッパを震撼させたクマ。
シーン
背景・課題
当時Xboxは発売直後で、PlayStationが市場を握っていた。暗く排他的なPlayStationに対抗して選んだのが「Life is short, play more.」というポジティブな一言。約5,000万ドルを積んだヨーロッパローンチが、まさかこの方向に転がるとは誰も思ってなかったクマ。
ねらい・インサイト
人生は一瞬で終わる、だから今すぐ遊べ。そのメッセージを、生まれてから死ぬまでを一本の放物線でそのまま見せることで表現したクマ。Jeff Goodbyはこれをナイキの「Tag」と並べて、9.11後の世界に「遊べ」と迫る点は同じでも、片方は幸福、片方は悲惨だと評したクマ。
アイデア
生後3ヶ月から70歳まで12人の俳優が同じ役を演じ、風のマシンの前で撮影。背景はヘリで病院から墓地まで空撮し、最後の墓地は西ロンドンの公園に再現して撮ったクマ。手がけたのはBBH、当時まだ無名だったFred & Farid(のちに自分たちの代理店を立ち上げる、あの二人)が主導した。YouTubeもない時代に、メールだけで100万回以上シェアされたクマ。
展開・成果
136件の苦情が寄せられ、2002年6月にITCから放映禁止処分を受けた。それでもMicrosoftはカットを拒まず、インターネットと映画館では流し続けた。カンヌライオンズでゴールド、Art Directors Club of Europeでグランプリを含む複数受賞。炎上は広告の力を弱めるどころか、伝説に押し上げただけだったクマ。
余韻
「初めて観たとき口あいてました」という感想は、20年経っても変わらないクマ。放映禁止になってもカットせず流し続けたMicrosoftの姿勢と、この52秒の強度は、いま観てもまだ震えるクマ。
クレジット
- 広告主
- XBOX
- 代理店
- Bartle Bogle Hegarty
- CD
- Fred & Farid
- Other
- Fred & Farid

