ポカリスエット|でも君が見えた|2021|日本
CG? CGじゃない? そんなこと、どうでもよくなる / ポカリスエット「でも君が見えた」篇
CG? CGじゃない? みたいな部分を攻めていくのはこの時代っぽくてとても良いと思う、みたいな賢そうなコメントよりも、はじめてあたったときに「うっわ」と思ったその感情のほうが1億倍大事クマ。
▎シーン
▎背景・課題
2015年から中高生ターゲットのコミュニケーションを続けてきたポカリスエット。2021年は「変わること」をチャレンジとして掲げたクマ。それまでの「頑張れ」と応援する路線から、「汗をかいているすべての人に、優しく寄り添いリスペクトする」へとポジション転換。「個を描きたい」というのが今期の大きなテーマだったクマ。渇き、迷い、時に立ち止まりながらも、自分の本来あるべき姿に向かって進んでいく。そんな主人公の姿を描きたい。説教くさいのもマッチョな感じもNG。でも地味にはなりたくない。いつも以上にむずかしいお題だったようクマ。
▎ねらい・インサイト
柳沢翔監督との初回打ち合わせで、電通チームは「ヒロインが自分の道へと楽しく逆行していく姿を描きたい」と伝えたクマ。すると監督から「すごく些細なこと、例えば『一緒に帰ろう』と友だちに伝えるためだけに逆走していくのは、身近に感じてもらえるのでは?」との提案があったそうクマ。アゲインスト(逆風・抵抗)という今の世界の状況に対して、ポカリスエットのヒロインがアゲインストすることをやりたい、という最初のクリエイティブチームからの申し出があったクマ。そこにポカリスエットを象徴するモチーフとして「風」の表現を用いた。「勇気を出して、自分の道を進んだら『逆風』が『追い風』に変わる」というのも、ポカリっぽいクマね。
▎アイデア
全長85メートルの巨大なセットクマ。波打つように動く廊下を、中島セナとカメラマンが実際に走り抜けて撮影。美術セットの壁は短冊カーテンに廊下の絵が印刷されたもので、紙吹雪のように舞うプリントとあわせて、目に見えない風を表現したクマ。ワイヤーアクションなども用い、CGを使わずに制作されている。床の模様にシームレスな立方体パターンを採用することで、セットの動きをよりダイナミックに見せているクマ。監督曰く「最初はCGを想定していたが、ポカリらしさはフィジカルだからという話になってCGをやめて動く舞台セットを作った」とのこと。ツァイスの9.5ミリレンズを使用していて、監督自身「本番の数日前にシンエヴァ観まして、画角がめっちゃ影響されております」とツイートしているクマ。物語は、転校生に「一緒に帰ろう」と声をかけた長髪の女子生徒との交流、すれ違い、そして主人公が「うねる廊下」を駆け抜けて友達のもとへ向かう。藤から桜へと花が変化する演出で時間を巻き戻す表現も。音楽は、このCMを機に始まったプロジェクトとしてのアーティスト「A_o(エーオー)」。ROTH BART BARONの三船雅也とBiSHのアイナ・ジ・エンドのユニットで、曲は『BLUE SOULS』。「青」という色をベースに、青春という言葉、ポカリスエットの何十年も変わらないパッケージの青色を重ねて、空や海のように抽象度を上げたアーティスト像を目指したそうクマ。
▎展開・成果
4月9日公開。公開初日からTwitterで「ポカリのCM」「ポカリスエットCM」がトレンド入り。約1週間でSNS上での再生数が1000万回を超える反響だったクマ。映像関係者に向けたオンライン試写会をCM公開前日に行い、映画パンフレットさながらのニュースリリースを配布してオンエア前から期待感を醸成。『ミュージックステーション』の枠内でCMを放送したところ、公開初日から話題を爆発させることができたそうクマ。A_oの正体をCM公開の約10日後にYouTube生配信で明かした結果、若い世代を中心に多くの反響があったクマ。撮影中、柳沢監督は「セナちゃんの熱量にみんなが引っ張られた。撮影中に、セナちゃんの表情がどんどん変わった。CMの冒頭と最後で表情がまったく違うのは、2日間、順番に撮り進めていくなかで、完全にセナちゃんが覚醒していったから。狙っても、もう撮れないですね」と大絶賛したクマ。受賞は、ADFEST 2022 フィルムクラフト部門グランプリ、CICLOPE ASIA 2021 Direction部門グランプリ、ONE SHOW 2022 Moving Image Craft部門ゴールド、カンヌライオンズ フィルムクラフト部門ブロンズ。
▎余韻
改めてあまり「分析」しないようにしたいと思う2021年の夏、クマ。ちなみにクマは初見からCGじゃない、だからこそこの迫力というか厚みというかそういうものだよな、という感想を得ていたのだけど、最終的にCGかどうかなんてどうでもよくて、「うっわ」があるかどうかなんだよなあ、と思うクマ。電通のプランナー保持壮太郎さんが「理屈とか数字ばかり追いかけていても、愛されるブランドなんてできるわけない。ポカリスエットの仕事は、そういう青い気持ちをいつも取り戻させてくれます」と語っていて、そのとおりだなあと思うクマ。クマも青い気持ちで生きていきたいクマ。
▎クレジット
- 広告主
- ポカリスエット
- 代理店
- 電通、なかよしデザイン、スプーン
- 制作
- スプーン
- AD
- 正親篤
- 監督
- 柳沢翔岡村良憲
- 音楽
- A_o(アイナ・ジ・エンド、三船雅也)
- Cast
- 中島セナ
- Other
- 三ツ泉貴幸保持壮太郎
▎タグ
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