Channel 4|We're The Superhumans|2016|イギリス

ハンディキャップじゃない、すげー人間だ / Channel 4「We're The Superhumans」

2017年のカンヌライオンズFilm部門でグランプリを獲ったこの3分間、公開4日で2,300万回再生されたこの3分間は、やっぱりすごかったクマ。「多分来年のカンヌのフィルム部門で最低でもGold、うまくするとグランプリ」という予想通り、本当にグランプリだったクマ。で、何度観ても、圧倒的なリスペクトと、障害のある人々への「まなざし」の革命が詰まっている、と思うクマ。

▎シーン

ハンディキャップじゃない、すげー人間だ / Channel 4「We're The Superhumans」 メインシーン
ハンディキャップじゃない、すげー人間だ / Channel 4「We're The Superhumans」 シーン 2
ハンディキャップじゃない、すげー人間だ / Channel 4「We're The Superhumans」 シーン 3
ハンディキャップじゃない、すげー人間だ / Channel 4「We're The Superhumans」 シーン 4

背景・課題

Channel 4は、パラリンピックをオリンピックの「付録」ではなく「それ自体としてのイベント」として扱うことを目指していたクマ。2012年のロンドン大会で初めてBBCからパラリンピック放映権を取得して以来、この方針を一貫させていたクマ。2012年に「Meet the Superhumans」でカンヌでゴールドを獲ったものの、グランプリは「Dumb Ways to Die」に敗れたという経緯もあったクマ。 そして2016年。今度は「日常を生きる障害者」も含めて定義を広げる方針で、12日間イギリス中で撮影。イギリスでは3分の2の人が障害者と話すのを不快に感じ、半数は障害者の知り合いがいないという調査結果があり、Channel 4はそこに挑んだクマ。

ねらい・インサイト

CMOのDan Brookeは「どんな障害者も superhuman でありうる、と言いたかった。日常的にすごいことをやっている人々がいる。この1本の広告に、イギリスの広告史全体よりも多くの障害者が登場している」と語っているクマ。 2012年版を「超える」のではなく「違うものにする」と最初から決めていて、華やかで祝祭的なトーンに。ブラジルのイメージ——温かく、カラフルで、エネルギッシュ——に合わせたクマ。2012年は音楽が後から決まったけど、今回は最初に曲「Yes I Can」を選んで、障害のあるスイングバンドを組んで、そこから物語を組み立てていったクマ。 クマとしては「圧倒的なリスペクトを持った方向で勝負している」のがまさにこれで、4CreativeのAlice Tongeは「スクリーン上の障害の表象があまりに貧弱で、これはそれを変えるチャンス。障害について知っていると思っていることを忘れさせ、チーズィでなく、リアルで、内臓的で、美しく、挑戦的で、真実に満ちた形で能力を祝福するんだ」と語っているクマ。

アイデア

140人以上の障害者——パラアスリート、ミュージシャン、あらゆる職業の一般市民——が登場し、腕のない母親が足で赤ちゃんを抱く、義足の子どもたちがサッカーをする、女性が足で飛行機を操縦する、といったシーンが次々と展開するクマ。楽曲はSammy Davis Jr.の「Yes I Can」のカバーで、世界中から集めた障害のあるミュージシャンで編成された「The Superhumans Band」が Abbey Road Studio 2 で録音し、Universal Musicからシングルリリース、収益は全額British Paralympic Associationへ寄付されたクマ。 音声ガイド版、字幕版、手話版も用意され、視覚・聴覚障害者にもアクセス可能にしたクマ。FacebookではAudio Assisted Technology(AAT)ツールを組み込んだ初のキャンペーンとなり、視覚障害者に音声ガイドを提供したクマ。「聴覚障害者用、視覚障害者用がしっかり用意されている」というのは、ここまで徹底されていたクマ。

展開・成果

公開4日で2,300万回以上視聴され、BBC の2016夏季オリンピックトレーラーよりも Twitter でのエンゲージメント率が高かったクマ。ソーシャルメディア上で史上2番目にシェアされたオリンピック関連広告になったクマ。2017年カンヌライオンズで Film 部門グランプリ受賞。審査委員長Pete Kavatは「大胆で誇り高く、人間性を前進させる」と評したクマ。Film Craft / Integrated / Entertainment / Media 各部門で計4つのゴールドと6つのシルバーも獲得し、監督Dougal Wilsonは Direction でゴールド獲得クマ。Channel 4のパラリンピック中継は英国人口のほぼ半分が視聴し、25-34歳層の視聴シェアはロンドン2012を上回ったクマ。 調査では、74%が「障害について話すのがより快適になった」、59%が「障害者への認識が改善した」と回答したクマ。楽曲「Yes I Can」はシングルリリースされ、収益はBPAへ寄付。この映像はGCSEとAレベルのメディア研究の授業で教材として組み込まれたクマ。国連が障害者に関する国際イニシアチブの一環として使用し、英国の学校でも共有・研究されているクマ。

余韻

「日本にここまでできるのかしら」という感覚は、今も同じことを思っているクマ。批判もあったクマ。「superhumanという描写が障害者を非人間化する」「障害を個人の問題にしてしまい、社会構造の問題から目を逸らさせる『インスピレーション・ポルノ』だ」という指摘もあって、Channel 4は後に「Super.Human」という新しいキャンペーンへと進化させていくクマ。 でも、このキャンペーンが「人間性を前進させた」ことは間違いないと思うクマ。笑いにする、バラエティにする、という日本的なアプローチもあるけれど、ここまでの強度と射程を持った「態度」で障害を扱う広告を、クマは日本でまだ観ていないクマ。何回でも観たい。そして、作りたい。

▎クレジット

広告主
Channel 4
代理店
4Creative
制作
Blink Productions
CD
Alice Tonge
監督
Dougal Wilson
音楽
Leland Music
Other
Dan Brooke

▎タグ

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