CENTRAAL BEHEER|BOX|1993|オランダ
これは、タイタニック号の話です / セントラール・ベヘール「BOX」
何人もの男たちが、壊れ物入りの重い木箱を命がけで船まで運ぶクマ。何度も落としかけ、何度も間一髪で助かって、最後にその船の名前にカメラが寄っていくクマ——それが運命の分かれ道クマ。
背景・課題
オランダの保険会社セントラール・ベヘールは、1985年から「Even Apeldoorn bellen(とりあえずアペルドールンに電話しよう)」というシリーズを続けている。人が大騒動を起こしてコミカルに展開し、最後にスローガンへ着地する構成が定番クマ。
ねらい・インサイト
どんなに注意深く守っても、運命には勝てない時がある、という保険の本質をそのままギャグにしてるクマ。「壊れ物注意」の箱を主役にして、観客に「大丈夫かな」とずっとハラハラさせておいて、最後の最後でとんでもないオチに変えるクマ。
アイデア
重い木箱を四人がかりで港まで運ぶ道中、何度も危機一髪の事故が起きかける。無事に船に積み込まれ、ケーブルが切れる寸前でギリギリセーフ——と思いきや、カメラがゆっくり船名にズームしていく。衣装は実際に1912年当時のものを揃え、南イングランドのサウサンプトンとチャタムで撮影されたクマ。
展開・成果
撮影はわずか3日間で完了。カンヌライオンズ国際広告祭でゴールドを受賞したクマ。
余韻
伏線もへったくれもなく、ただ「船の名前」ひとつでオチをつけてるのがすごいクマ。観客が自分でタイトルロールの意味に気づいた瞬間に笑いが起きる、っていう作り方、1993年にすでに完成されてるクマ。ちなみに観客の間では自然と「タイタニック」って呼ばれるようになったらしいクマ。


