リクルートホールディングス|すべての人生が、すばらしい。|2016|日本
人生をマラソンと呼んだのは、誰だ / リクルートポイント「すべての人生が、すばらしい。」
もう正直どこの企業の、なんの商品のCMでもいいんじゃないか、いや、それでいいのか? ま、いいか! と思わせる一大叙事詩クマ。
▎背景・課題
古川裕也ECDが出したディレクションは、「コンテンツ」ではなく「コミュニティ」のようなCMだったという。「一般的な人生賛歌ではなく、新しいリクルートのフィロソフィー視点の人生賛歌を」という明確な意図のもと、2014年2月、ソチオリンピックの番組で集中的にオンエアされたクマ。リクルートポイントのフィロソフィーは「人生のゴールはひとつじゃない」「人間の数だけゴールはあるはずだ」「多様な人生の多様な可能性をすべて応援する」というもの。サービスが新しくなるときに、フィロソフィーを携えて現れるCMとして企画されたクマ。
▎ねらい・インサイト
「CMを観て楽しいではなく、喧々諤々、議論がはじまるような、そんなキッカケになるものを」という要求は、普通に考えたらめちゃくちゃハードルが高いクマ。「哲学」という名のビッグエンターテインメントを目指したという宣言どおり、人生という哲学的な問いを真正面から扱っているクマ。マラソンのレーススタートと共にCMは始まり、ランナー役の池松壮亮さんが人生とマラソンの共通点を述べていく。最後「人生は、マラソンだ。」と述べて画面は暗転、しかしCMは終わらない。そこからが本題という逆転構造がこのCMのインサイトそのものクマ。
▎アイデア
「でも、本当にそうか?」と画面に向かって問いかけるのをきっかけに、ランナーたちは決められたコースから外れ、走り出していく。池松壮亮が問いかける。誰が決めたコースなんだよ? 誰が決めたゴールなんだよ? と。それを合図に、マラソンの参加者たちが一斉にコースを外れていく。CMではランナーが旅行や飲み会のほか、結婚、出産のシーンといったライフイベントなど、同社のサービスを思わせるシーンも織り交ぜている。競技場のゴールテープを切るランナーもちゃんと描かれているのがとてもとてもよいクマ。人生はマラソンだ、と考える人も含めて、すべての人生が、すばらしい、だからクマ。
▎展開・成果
カンヌ国際広告祭 2014 銅賞を受賞したクマ。賛否両論を巻き起こし、SNSでシェアされまくり、広告業界のみならず一般のブログでも様々な議論が生まれたクマ。東畑幸多CDは「本当に大変だったけど、幸せな時間でした」と振り返っているクマ。古川裕也の狙い通り、「議論のきっかけ」としてのCMは確実に機能したクマ。
▎余韻
この企画を通したクライアントに敬意を表したいクマ。120秒の長尺で、途中で反転し、賛否両論が確実に来るこのアイデアにGOを出すのは、並大抵の覚悟じゃないクマ。「悩みに悩んで、最後の最後まで、ゴールが見えない中、走り続けてつくりあげました」という制作陣の言葉が、このCMのテーマそのものと重なっているのが、またグッとくるクマ。
▎クレジット
- 広告主
- リクルートホールディングス
- 代理店
- 電通+パドル
- CD
- 東畑幸多
- ECD
- 古川裕也
- Cast
- 池松壮亮
▎タグ
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