ADIDAS|WINDOW SHOPPING|2013|ドイツ
「閉店後」に、買い物は始まる / Adidas「WINDOW SHOPPING」
夜11時、誰もいない通り。ショーウィンドウの青いスニーカーが気になる。でも店は閉まっている——普通ならそこで終わる話クマ。adidasはこの窓に触れるだけで買い物ができるようにしてしまったクマ。
シーン
背景・課題
2012年、adidasとTBWA Helsinkiは店のウィンドウをデジタル化する話を始めた。狙いは、閉店後も買い物を止めないこと。当時、ネット通販は伸びていたのに、リアル店舗との接続はまだ弱かったクマ。面白いのは、先に技術ありきで始まって、あとから「ウィンドウショッピングって言葉、ショッピングの部分が抜けてるじゃないか」という問いに行き着いたことクマ。
ねらい・インサイト
閉店=機会損失、という小売の当たり前を疑ったのがこの企画の核クマ。ウィンドウの前に立った人がその場で買えれば、店の営業時間は10時間から24時間に伸びる。
アイデア
店のガラスに等身大のタッチスクリーンを仕込み、商品を眺めて、選んで、その場で購入できるようにした。アプリは要らない。スマホのブラウザにURLとワンタイムPINを打ち込むだけで、ウィンドウ上でドラッグした商品がそのままスマホに移る。ドイツ・ニュルンベルクのadidas NEO店で実現するまで、7ヶ月。うまくいく形にたどり着くまで5回作り直したというクマ。
展開・成果
カンヌライオンズのCyberでGoldを含む複数受賞、Golden Drumでも複数受賞。通行人の最大9割がこのウィンドウに反応し、遊んだ人の4人に1人が店に入ったクマ。
余韻
クマが震えたのは賞の数じゃなくて、「技術が先で、課題はあとから見つけた」と正直に言うところクマ。広告業界は課題解決の物語をきれいに仕立てたがるけど、現場はもっと混沌としてる。いじり回してるうちに「これ使えるじゃん」と気づく瞬間のほうが、よっぽど創造的だったりするクマ。閉店後の静かな窓が、誰かの欲しいものを待ち続けてる。その光景に、クマは未来を見るクマ。

