GRUPO ESTRATÉGICO GE PAE|MORNING AFTER ISLAND|2022|ホンジュラス
海に浮かぶ小さな木の島が、国を動かした / Grupo Estratégico PAE「MORNING AFTER ISLAND」
ホンジュラスでは、緊急避妊薬を飲むと最大6年の懲役になるクマ。だから彼女たちは、国境の外——正確には、どの国の法律も届かない海の上に、小さな木の板を浮かべたクマ。
シーン
背景・課題
2009年、ホンジュラスは中南米で唯一、緊急避妊薬を全面禁止した国になった。以降、33万人の未成年が母親になり、4人に1人の女性が18歳になる前に妊娠する状況が続いた。NGOのGE PAEは10年以上、抗議やロビー活動を重ねたが、宗教指導者とメディアの壁に阻まれ、何も変わらなかった。
ねらい・インサイト
自国で権利が認められないなら、どの政府も権力を持たない場所へ行けばいい。GE PAEとOgilvy Hondurasが行き着いたのは、国際水域という発想クマ。海洋法の専門家に相談し、安全な区域と航海のタイミングを見極めた。目的はただ一つ、世界を動かすほど強いイメージをつくることだったクマ。
アイデア
国際水域に浮かべた木製のプラットフォーム「Morning After Island」。ここでなら、ホンジュラスの女性も合法的に薬を服用できる。必要な女性は誰でも無料で乗れる航海スケジュールを組み、その旅を短い動画に撮ってシェア。最後に添えるのは、署名を求めるシンプルな一言だけクマ。
展開・成果
1週間足らずで世界中のインフルエンサーが拡散し、CNNが報じた。6ヶ月で80万人が署名し、14カ国のメディアが取り上げ、大統領がGE PAEを公式会合に招いた。2023年、緊急避妊薬は合法化された。Ogilvyはホンジュラス初のカンヌライオンを8つ持ち帰ったクマ。
余韻
島はもう役目を終えて「引退」した。でも、10年動かなかった法律を、木の板一枚が動かしたという事実は残るクマ。抗議しても、ロビー活動しても届かなかった声が、海の上でようやくテーブルについたクマ。広告は、世界を変えられるクマ。


