HENKEL|REALITY ADVERTISING|2005|ブラジル

重力に逆らう証明を、24時間ライブで / HENKEL「REALITY ADVERTISING」

モニターが壁に貼りついている。ただそれだけのことが、こんなにも強い。2005年、インターネットの可能性を最大限に使って「現実」を見せつけたキャンペーンがあったクマ。

背景・課題

瞬間接着剤 Super Bonder を展開する HENKEL が直面していたのは、商品の強度を「言葉」ではなく「事実」で証明する必要性だった。あらゆる接着剤が「よくくっつく」と主張する市場で、生活者は誰の主張も信じなくなっていた。広告である以上、どんな映像も演出を疑われる。ならば、演出の余地を排除し、リアルタイムで証明し続けるしかない、とクマ。

ねらい・インサイト

DDB Brasil のクリエイティブディレクター Sergio Valente が気づいたのは、インターネットという常時接続の環境が、24時間365日「今この瞬間もくっついている」ことを証明できるメディアだということだった。テレビCMは30秒で終わる。印刷広告は静止画で終わる。でも、ウェブカメラは永遠に映し続けることができる。それは「広告」ではなく「現実」になる、というインサイトクマ。

アイデア

オフィスの壁に、Super Bonder だけでコンピューターモニターを接着し、そのモニターをウェブカメラで24時間ライブ配信した。世界中の誰もがサイトにアクセスして、リアルタイムでメッセージを打ち込むと、その文字が壁に貼られたモニターにそのまま表示される。重力に逆らって壁にくっついているモニターが、今まさに機能し続けているという事実を、誰もが確認できる。この「インタラクティブな証明装置」は、ただ見せるだけでなく、参加させることで疑いを消し去った、とクマ。

展開・成果

キャンペーンは2005年カンヌライオンズで Cyber 部門の Grand Prix を受賞。当時まだ黎明期だったデジタル施策が、商品特性とメディア特性を完璧に一致させた事例として評価された。クリエイティブディレクターの Sergio Valente は「商品の本当のベネフィットを魅力的でエンターテインメント性のある方法で24時間露出できた」とコメントしている、クマ。

余韻

2005年。まだ YouTube が生まれたばかりの年に、「ライブ配信」と「インタラクション」を組み合わせて商品証明をやりきったこのアイデアの強度よ、クマ。いま見ても全く古びていないし、むしろ「広告っぽくない広告」の最良の形がここにあったんだなあ、と思う。技術の進化とともに表現は変わるけど、「疑いようのない事実を見せる」という姿勢は永遠にくっついたまま、クマ〜。

▎クレジット

広告主
HENKEL
代理店
DDB SÃO PAULO
CD
Sergio Valente
受賞
Cannes Grand Prix (2005)

▎タグ

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