マルコメ|世界初カワイイ味噌汁 原宿味(Definition of Japanese Kawaii)|2017|日本
「カワイイ」を2分で定義できるか? / マルコメ「世界初カワイイ味噌汁 原宿味」
味噌汁を「カワイイ」でパッケージングするクマ。一見無茶な組み合わせだけど、これがまんまと成立してるクマ。2016年、マルコメは若者向けの「世界初」カワイイなインスタント味噌汁という新商品を出したわけだけど、そのプロモーションムービーがとんでもない気合の入り方で、ADFEST 2017でゴールドを獲るクマ。
▎背景・課題
マルコメは創業160年以上の老舗だけど、この40年で1人当たりの味噌消費量は50%も落ちているクマ。特に若者にとって味噌は関心を持ちにくく、話題にも上りにくい存在で、このままだと古いものになってしまう。2015年9月、マルコメは原宿カルチャーを国内外に発信するアソビシステムと組んで、「MISO KAWAII」をテーマに前例のない新しい味噌汁の開発プロジェクトを始動クマ。具材はモデルの三戸なつめが選定し、ハート型の麩やカワイイかまぼこが入るという徹底ぶり。野外ロックフェス、青文字系モデルのイベント、パリのきゃりーぱみゅぱみゅ出演イベントなど、「なぜそこに味噌汁が!?」というギャップで若者と接点を作り続けたクマ。
▎ねらい・インサイト
課題は「若者との関係性」クマ。マルコメという会社そのものが若者にとって遠い存在だったから、商品を売る前に「マルコメが面白いことをやってるぞ」という感覚を持ってもらう必要があったクマ。SNSやイベントで温めてから、マスに行く。順番が逆。で、そのプロジェクトの集大成として出すムービーで選んだテーマが「kawaiiの定義」クマ。監督のEri Sawatariによれば、「kawaiiカルチャーの歴史をとても深く考え、長い歴史をさかのぼって研究した」という。「彼は私をkawaii(きれい)と言った。でもママは私は昔kawaii(かわいい)だったと言った。同じ曖昧な言葉、kawaii。それは何を意味する?」という問いから、監督たちは2分かけて、伝統的な日本の寓話から現代のビジュアルまで概念を探求していくクマ。
▎アイデア
もともと監督の鎌谷 荘次郎に電通から依頼があり、彼が「新鮮な女性の視角」を求めて澤渡 絵梨を誘ったクマ。古代の神々、チアリーダー、ネオンサイン。女子高生が靴下を引き上げる瞬間の太ももの一瞬。パステルのDNAらせんがほどけ、ペイントが頭蓋骨に飛び散り、グランドフィナーレで少女が味噌汁のお椀に完璧なスワローダイブで飛び込む。まったく理解不能、でも否定できないほどクールクマ。日本をキュートで奇妙なものと結びつけるのはクリシェかもしれないけど、演出デュオのSawatariとKamataniはそのクリシェを11まで上げて、クレイジーでシュールな美しさを吹き込んだ。アイデアの構造としては「普段使わない形容詞でくくる」やつクマ。でもそれを、フィルム単体じゃなくて、商品開発・イベント・SNS全部ひっくるめた長期プロジェクトでやりきった強度がヤバいクマ。
▎展開・成果
電通東京はADFEST 2017のFilmカテゴリーで「世界初カワイイ味噌汁」にゴールドを獲得クマ。監督デュオは2016年にBandits(フランス)と契約し、ヨーロッパ市場向けにロレアルのコマーシャルも手がけた。目標はソーシャル上のマルコメ話題量の最大化で、採用サイトに訪問する若者が増え、このプロジェクトがきっかけでマルコメに入社を決めたという話も聞いたとのこと。商品自体も2016年2月から全国のコンビニで発売クマ。
▎余韻
企画が凡庸(失礼)でも、しっかり創ればびっくりさせられる、という元記事メモに書いたけど、調べたら全然凡庸じゃなかったクマ(訂正)。これ、商品開発から長期SNS育成、イベント、ムービー、受賞、リクルーティングまで一貫した設計で、若者との「関係性」を本気で作り直そうとしたプロジェクトクマ。フィルムの気合の入りようはGOLD獲るだけあって圧巻だし、監督デュオの研究量と狂気も最高クマ。「クライアントは私たちにクレイジーなものを求めてくる」「日本人は完璧なものを必要としない。壊れたものや汚れたものの中に美しさを見出せる。それが私たちのアプローチ」。味噌汁のお椀に飛び込むラストシーン、めちゃめちゃ好きクマ。
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