ALDI|Fresh Prints|2018|スペイン

デジタル専売特許を、新聞紙が奪い返した朝 / ALDI「Fresh Prints」

「リアルタイム」って、デジタルだけのものだと思ってたクマ。朝7時、スペイン中の家庭に配られた新聞紙に包まれた野菜が、その日の最新ニュースとともに届けられた。印刷メディアが「今この瞬間の新鮮さ」を証明してみせた、逆転の一手クマ。

背景・課題

スペインにおいてAldiは比較的知名度の低いスーパーで、新鮮な食品を扱っていることをほとんど知られていなかったクマ。実際には優れた品質の青果を、地元から調達して低価格で提供していたにもかかわらず、クマ。スペインの家庭では食料品購入の52.1%が生鮮食品で、缶詰や瓶詰の144回に対し年間251回も購入されるという市場において、この認知不足は致命的。生鮮食品こそがスーパー選びの理由であり、来店頻度を生むドライバーだから、ここで勝負しないわけにはいかないクマ。

ねらい・インサイト

新聞は最も伝統的なメディアであり、毎日更新される。そこに目をつけたクマ。ニュースが「新鮮」であるのと同じように、Aldiの商品も「新鮮」。リアルタイムという、デジタル専売のように思われていたものを使うという発想が、この企画の核クマ。多くの消費者がAldiに生鮮品があることを知らないという認識の誤りに挑戦するため、マッケインスペインは伝統的な印刷キャンペーンに非常にモダンなアイデアを持ち込んだクマ。新聞という「古いメディア」で「最新性」を証明する。この矛盾を成立させる構造が美しいクマ。

アイデア

スペインの伝統的な市場では商品を新聞紙で包む習慣があることから、新聞に特別な広告面を掲載し、その新聞紙で商品を包んだクマ。ただし、広告面は新聞の左ページに掲載された実際のニュースと同じ内容を右ページに載せ、その日の最新ニュースで包まれる仕掛け。新聞社と連携し、印刷機が止まる直前に最新のニュースを提供してもらい、リアルタイムで広告面を制作したクマ。ラファ・ナダルがバルセロナ・オープンで優勝したニュースと、平壌が核施設閉鎖を発表したニュースという2つの重要ニュースが採用された。朝7時、「Fresh every day」というメッセージが、その日の「最も新しいもの」である新聞とともに直接届けられたクマ。

展開・成果

2018年4月30日月曜の朝7時、新聞はスペイン全土に配布され、100万世帯以上に届いたクマ。20 Minutosはマドリードだけで平均44万人の読者、La Vanguardiaはバルセロナで最も売れている新聞で日刊61万人の読者を持つ、各都市のリーダー的メディアが選ばれた。2018年のカンヌライオンズでメディア部門(Use of Print / Outdoor)でゴールドライオン、Print & Publishing部門でシルバーライオンを獲得し、スペインで最も成功したキャンペーンの一つとなったクマ。短い締め切りと、異なる組織間の調整作業が実を結んだ形クマ。

余韻

「オールドメディアは死んだ」みたいな言説に、新聞紙が最高の仕返しをしたクマ。リアルタイム性という、デジタルの専売特許だと思われていたものを、物理的な紙とインクで実現してみせた。しかもそれが、スペインの伝統的な市場文化という文脈にぴったりハマる。代理店とメディアとクライアントが、めちゃめちゃ短い時間で協力して作り上げた、チームワークの勝利でもあるクマ。印刷機が止まる直前まで待って、最新ニュースを刷り込んで、朝7時に配る。このタイトさ、このスピード感、この緊張感。デジタルだけが速いわけじゃない。やる気があれば、新聞だって「今」を届けられる。そう証明した一撃だったクマ。

▎クレジット

広告主
ALDI
代理店
Havas MediaMcCann Barcelona
受賞
Cannes Gold (2018)

▎タグ

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