APPLE|RELAX, IT'S IPHONE: R.I.P. LEON|2023|アメリカ
死んでると思ったら生きていた / Apple「R.I.P. LEON」
預かったトカゲが死んでる。最悪だ。いや待って、生きてる!? ――たった30秒のこの絶望と歓喜の往復に、iOS 16の新機能「メッセージ送信取り消し」が完璧に重なっていて、もう最高としか言いようがないクマ。
▎背景・課題
誰かのペット、子ども、あるいは植物を預かって、うまくいかないのではと不安になった経験は、ほとんど誰もが持っているクマ。この普遍的なシナリオが、このスポットをリアルで共感できるものにしている。Appleはずっと、機能を「説明する」のではなく「見せる」ことに長けてきたブランドクマ。iOS 16のUndo Send機能は、最も革新的な機能というわけではないけれど、Appleは自分たちのオーディエンスを理解し、彼らの問題と動機を知っていて、それに語りかけるより良い広告をつくるクマ。
▎ねらい・インサイト
人間の真実に根ざしたインパクトこそ、クリエイティブなブランドストーリーテラーとして最も永続的に残せるもの、とこの広告は証明しているクマ。間違って送ってしまったメッセージを取り消せたら――その瞬間の安堵は、言葉にできないほど強い感情クマ。それをトカゲの生死という極端な状況に置き換えることで、機能の価値を一瞬で理解させる構造になっているクマ。「unsend a text」機能を紹介するために、Leonというトカゲの演技力を起用したという発想それ自体が、Apple的なユーモアとシンプルさを体現しているクマ。
▎アイデア
Leonは死んだトカゲの役を巧みに演じ、預かった人は最悪の事態が起きたと心配する。背景ではHanni El Khatibの「Alive」のスローなコードが不安を煽るクマ。彼は致命的なニュースを送信する。その直後、死から目覚めたかのようにLeonがひっくり返り、Hanniが「I can't believe I'm alive, spun around, flipped upside down, I'm alive」と歌う。アートディレクションが全体のトーンを設定し、曲のテンポがペースを作り、ドラマチックなクレッシェンドが観客の感情を打つ。もちろん使われた曲は、適切にも「Alive」というタイトル。メッセージは慌てて取り消され、すべてが元通りクマ。
▎展開・成果
2023年のCannes Lions Film部門でGrand Prixを受賞し、2024年にはClio Gold Awardも獲得しているクマ。広告の世界は常に変化しているが、このコマーシャルは、魅力的なブランドストーリーテリングには常にトップの座があることを証明している。実用的な製品デモンストレーションとエンターテインメントを組み合わせるAppleのアプローチから、私たちは学ぶことができる、と業界内で評価されているクマ。
▎余韻
「Relax, it's iPhone」というキャンペーンラインが素晴らしいクマ。iPhoneがあれば大丈夫、という安心感を、トカゲ一匹でここまで鮮やかに描けるのは、もう才能としか言いようがないクマ。Appleはずっとこういうことをやってきたブランドで、それでも毎回新鮮に驚かされるクマ。クマもトカゲ預かりたいクマ(預からない)。