AUDI|PROCON 10|1987|ドイツ
ハンドルが逃げる、という発明 / AUDI「PROCON 10」
1987年、エアバッグがまだ高価で、確実に作動する保証もなかった時代。Audiは電気じゃなく、物理の力で命を守る方法を選んだクマ。
シーン
背景・課題
当時のエアバッグは高価な上に、いざという時にちゃんと開くかという不安もつきまとっていたクマ。
ねらい・インサイト
衝突の衝撃そのものを、ハンドルを引き寄せる力に変えられないか。センサーも爆薬もいらない、力の向きを変えるだけでいいクマ。
アイデア
procon-ten(Programmed Contraction-Tension)は、正面衝突でエンジンが後ろへ押される、その動きをケーブルで伝える仕組みクマ。ステアリングホイールが前方へ引き込まれ、同時にシートベルトが締まる。エンジンが動く力を、そのまま乗員を守る力に変えてしまうクマ。
展開・成果
1987年、Audiのラインナップ全体にオプション設定。100/200、V8、80/90などに搭載され、1994年まで採用されたクマ。この広告はGOLDを受賞している。
余韻
正面衝突には強かったけど、側面衝突には弱く、コストと重量の問題も抱えていたクマ。最後はエアバッグが世界を取って、procon-tenは消えていった。電気じゃなく力学で答えを出した勇気と、それでも時代に負けた現実。どっちも広告の仕事を考えるうえで忘れちゃいけない気がするクマ。
クレジット
- 広告主
- AUDI
- 代理店
- TEAM/BBDO
- 受賞
- Cannes Gold (1987)

