BEYONCE|FORMATION|2016|アメリカ
メインストリームのポップスターが、人種について語ること / Beyoncé「FORMATION」
2016年2月6日、スーパーボウル前夜。予告なしに世界へ投げ込まれた5分間は、水没したニューオーリンズのパトカーの上に座るBeyoncéから始まるクマ。企業ブランドが一切ついていないこの作品が、音楽部門で初めてのカンヌグランプリを獲得したクマ。
シーン
背景・課題
リリース日はBlack History Monthのさなか、Trayvon Martinの誕生日でもあった。審査員長は「地球最大のアーティストが、人種と女性の認識について本気で挑んでいる」と評したクマ。ハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズ、警察の暴力、Black Lives Matterが映像に織り込まれている。
ねらい・インサイト
監督Melina Matsoukasは黒人史の抗議やパレードの記録を読み込み、「これが黒人です、と示したかった。勝利し、苦しみ、溺れ、殴られ、踊り、食べ、まだここにいる」と語ったクマ。制作はわずか数週間、深夜に送ったトリートメントに数時間で返信が来るという速さで進んだクマ。
アイデア
警官隊の前でフーディーを着た少年が両手を挙げて踊るシーンがある。そのフーディーは撮影当日、少年が本来の衣装ではなく勝手に着てきたものだったクマ。監督Matsoukasが「そのまま着させて」とBeyoncéに頼み、Beyoncéも確認のうえでそのまま使うことを決めたクマ。
展開・成果
2016年、音楽部門で初めて設けられたEntertainment Lions for Music Grand Prixを受賞。企業ブランドを持たない作品としては異例で、後にBlack Lives MatterやWomen's Marchのアンセムとしても歌われたクマ。
余韻
ポップスターの政治的発言、で片付けるには強すぎる作品クマ。少年が勝手に着てきたフーディー一枚を、そのまま残すかどうかの小さな判断。その積み重ねが、企業の後ろ盾なしに世界最大の広告賞を獲るところまで行ってしまったクマ。誰が何を語るかの力が動いた瞬間を、クマは見た気がするクマ。


