BURGER KING|THE MOLDY WHOPPER|2020|アメリカ
腐ったバーガーが、広告の教科書を塗り替えた / BURGER KING「THE MOLDY WHOPPER」
カビだらけのバーガーが、世界でいちばん美しい広告になった。2020年、バーガーキングが出したのは35日間腐り続けるワッパーの映像。タグラインは「人工保存料ゼロの美しさ」。食品広告のタブーを正面から破ったクマ。
シーン
背景・課題
マクドナルドのバーガーは何年経っても腐らないという都市伝説があるほど、保存料への消費者の不信は根深かった。バーガーキングは3年かけて世界中の商品から8,500トンの保存料を除去。DAVID・INGO・Publicisという3つの代理店が別々に似た企画を温めていて、異例の協業でこの形になったクマ。
ねらい・インサイト
「腐る=悪」を「腐る=本物の証」にひっくり返す。マクドナルドが腐らないなら、バーガーキングは堂々と腐らせる。グロテスクにせず、美として見せるためにAretha Franklinの曲に乗せてシネマティックに撮ったクマ。
アイデア
35日間のタイムラプスを、逆再生にして腐敗の果てから新鮮なワッパーへ遡る構成。「これまで撮られた中で一番美しいカビ」を求めて何ヶ月も試行錯誤し、湿度も光も管理したスタジオで同時に複数個を育て、美しく腐ったものだけを選び抜いた。プリント・OOH・デジタルで腐敗段階ごとのビジュアルを展開したクマ。
展開・成果
84億インプレッション、売上14%増、ブランド好感度88%上昇。カンヌOutdoor部門Grand Prix、D&AD Black Pencil、The One Show18Gold Pencil、Epica Triple Grand Prixなど、賞を総なめにしたクマ。
余韻
腐ったバーガーが美しいと言われる日が来るとは。本物の商品改革があったから、本物の表現ができた。嫌悪という最悪の感情を、信頼に変えてみせたクマ。正直さに勝る武器はない。

