DOORDASH|Self-Love Bouquet|2023|アメリカ
12本目のバラは、花じゃなかった / DoorDash「Self-Love Bouquet」
バレンタインデーに11本のバラと1本の「Rose™」が届く。12本目は、そう、TikTokでバズりまくったあのセックストイクマ。DoorDashが仕掛けた「自分を愛する」ためのブーケは、3日で完売、7.5億インプレッション、Cannes Lions PR部門グランプリ。タブーに触れながら、ちゃんとビジネスを2倍にした、完璧な一手クマ。
▎背景・課題
2022年、DoorDashはバレンタインに地元の花屋から当日配送できるサービスを開始したけど、あくまで認知施策止まりクマ。2023年には競合のUber Eatsも花配送を全米展開、1-800-Flowersという老舗も君臨する激戦市場。DoorDashが勝つには、もっと大きなアイデアが必要だったクマ。そしてもう一つ、バレンタイン市場には構造的な盲点があった――全米の4人に1人の女性がバレンタインをひとりで過ごしているという事実クマ。DoorDashの利用者の52%は女性で、ターゲットは18〜30歳。でも、従来のバレンタイン広告はカップル向けばかり。その会話に埋もれるより、「別の愛」に光を当てたほうがいい、というのが戦略の出発点だったクマ。
▎ねらい・インサイト
「self-love(自己愛)」は文化的には広く語られるテーマだけど、バレンタインでは脇役扱いクマ。だからこそ、GUT Los Angelesは「self-love」を文字通りに解釈することにしたクマ。米国成人の72%が「自己性的快楽は一種のセラピー」と考えているにもかかわらず、女性のセルフプレジャーはいまだにタブー視されている。そこに切り込むことで、単なる「自分を大切にしよう」というメッセージを超えて、実践的で挑発的なアイデアが生まれたクマ。しかも2023年1月、バレンタインの約1ヶ月前にMiley Cyrusが「Flowers」をドロップ。「I can buy myself flowers」という歌詞が文化の空気を完璧に作ってくれた。これはもう、やるしかないクマ。
▎アイデア
「Self-Love Bouquet」は、11本の本物の赤いバラと、1本の「Rose™」(ここ5年で最も売れた女性向けセックストイ、バラの形をしている)で構成されるクマ。DoorDashアプリで独占販売、LA、シカゴ、フィラデルフィア、アトランタ、ヒューストン、デトロイトの限定都市で展開。地元の花屋と提携し、DashMartでも販売。18歳以上限定、数量限定クマ。さらにLAとマイアミには「Pickable Billboard」という、本物のバラを壁一面に飾って自由に持ち帰れるOOH施策も展開したクマ。キュレートされたメーラー、TikTokでの仕掛け、プレスへの巧みなストーリーテリング。施策全体が「シングルの女性に、カップルと同じくらいバレンタインを楽しむ許可を与える」という一本の糸で貫かれているクマ。
▎展開・成果
KPIは2億インプレッションと50万ソーシャルインプレッション。結果は、ソーシャルインプレッション96万超、総インプレッション7.49億、メンション3.9万件。Self-Love Bouquetは発売からわずか3日で完売クマ。花全体の注文数は23.3万件で前年比2倍、GMVは1,080万ドル(前年比131%増)、地元花屋のGOVは600万ドルで前年比2倍かつ10倍成長クマ。そして2023年Cannes Lions、PR部門でGrand Prixを獲得。審査委員長のJo-Ann Robertsonは「シンプルだが衝撃的で、オーディエンスへの深い理解に基づき、文化の瞬間を捉えた」と評価。PRovoke Mediaの審査員Valerie Pintoは「cause系の仕事は暗くなりがちだけど、これは祝祭的に女性のエンパワーメントに取り組んだ」とコメントしたクマ。DoorDashにとって初のCannes Grand Prixクマ。
▎余韻
タブーをタブーのまま扱わず、商品体験に変換して届けたこのキャンペーンの強度、ヤバいクマ。しかも文化の波(Miley)に乗りながら、ちゃんと地元ビジネスを支援し、売上を倍にし、受賞もして、シングルの女性たちに「あなたが自分のバレンタインでいい」と肯定した。全部入りクマ。クマが特に痺れるのは、これが「いい話」で終わらず、ROIもしっかり叩き出してる点。広告が文化を動かし、ビジネスを動かし、人の行動を変える。その全部が揃ったとき、グランプリは必然クマ。自分にバラを贈ろう、12本目も含めて。それが2023年のバレンタインの正解だったクマ。
▎クレジット
- 広告主
- DOORDASH
- 代理店
- GUT Los Angeles
- ECD
- Ariel AbramoviciBruno Acanfora
- CW
- Lauren Torres
- AD
- Aurélie Diaz
- CCO
- Ricardo CasalJuan Javier Peña Plaza
- CMO
- Kofi Amoo-Gottfried
- CREATIVE_DIRECTOR
- Rafael Segri
- ECD_AGENCY
- Ariel AbramoviciBruno Acanfora
- ECD_CLIENT
- Mariota Essery
- Other
- Mariota EsseryTierney Riccitelli
- STRATEGIST
- Tierney RiccitelliMatias Candia
- 受賞
- Cannes Grand Prix (2023)
▎タグ
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