HBO|Imagine|2010|アメリカ
同じ一場面を、四方向から見せられたら / HBO「Imagine」キューブ映像
テディベアを巡るミステリーが、街角の巨大な立方体スクリーンで4方向から同時に流れるクマ。1つの真実が、見る角度だけで別の話に見えてくる仕掛けクマ。
シーン
背景・課題
HBOは他局より踏み込んだ物語性で評価される局で、その独自性を伝える屋外広告が求められていた。前作「Voyeur」の反響を受けて、BBDOとHBOはその続編にあたる本作を企画した。
ねらい・インサイト
言葉で「物語の作り手である」と語るのではなく、広告そのものに多面的な物語を実装してしまう発想クマ。同じ出来事でも見る角度が変われば印象も結末も変わる、という考え方を体感させる狙いがあったクマ。
アイデア
「The Cube」と名付けた立方体型の大型屋外スクリーンに、同じ場面を4方向から撮った映像を同時に映し出し、見る位置によって登場人物の印象や物語の解釈が変わる仕組みを作った。キューブでは「Art Heist」と「The Affair」という2本の映像を流し、さらに招待状を結びつけたテディベアを業界関係者に郵送する予告も行った。専用サイトには40点超の映像・音声・記事・画像の断片が散りばめられ、訪問者が自力でたどりながら謎を解いていくオンライン体験が広がっていた。
展開・成果
設置都市では大勢が足を運び、サイトには多数のユニークビジターが訪れ、訪問者の7割が友人に薦めたという。HBOを革新的と感じる人の割合は加入者・非加入者ともに大きく伸び、ニューヨーク・タイムズ紙はインタラクティブ・フィクションの新基準を作ったと評した。カンヌではゴールドを獲得。
余韻
観る角度を変えるだけで、同じ瞬間が別の物語に化ける。これをテレビCMじゃなくて街角の立方体でやる発想のデカさにクマはやられるクマ。『見る』という行為そのものを広告の素材にしていて、それがHBOという物語を売る会社のブランドそのものになってるのがズルいくらい正しいクマ。


