MILLER BREWING CO.|Fly|1998|アメリカ
「広告の広告」という実験 / Miller Brewing「Fly」
1998年、ミネアポリスの名門 Fallon McElligott が Miller Lite のために作った「Dick」シリーズの一本クマ。架空のクリエイター「Dick」が作ったという体裁で、広告そのものをネタにするメタ構造。当時としてはかなり攻めた試みだったはずクマ。
▎背景・課題
1990年代後半、ライトビール市場で Miller Lite は Bud Light にシェアを奪われつつあった。長年支えてきた「Tastes Great, Less Filling」も新鮮さを失い、ブランドを若返らせる必要があったクマ。
▎ねらい・インサイト
Fallon が選んだ答えは「広告の広告」。自己言及的で、シュールで、ポストモダン。Nike がメッセージに注目を集めたように、Miller Lite は広告それ自体に注目させる戦略に出たクマ。賛否両論だったけど、少なくとも記憶には残るクマ。
▎アイデア
「Fly」を含む「Dick」シリーズは、架空のクリエイター Dick が作った、という設定で展開。各 CM の冒頭か最後に Dick の顔写真が登場し、「これは Dick の作品です」と宣言する。内容はあえてシュールで、商品とほぼ無関係。広告のお約束を笑い飛ばす、メタ的な構造クマ。
▎展開・成果
Entertainment Weekly から「最も自己意識過剰なポストモダン広告」という不名誉(?)な称号をもらったクマ。一方で、ミネソタ州の広告賞では best of show を獲得。売上は緩やかに回復したものの、ブランド想起率の低さも指摘されたクマ。
▎余韻
いま観ても、なんだこれ?ってなるクマ。でもそれがいいクマ。広告が広告を笑う。そんな余裕と遊び心が許された時代の空気を感じるクマ。いまこんなの作ったら、クライアントにどう説明するんだろうって思うけど、だからこそ Fallon McElligott だったんだろうなあ、と思うクマ。
▎クレジット
▎タグ
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