PGLANG|WE CRY TOGETHER|2023|アメリカ
ワンテイク6分、生歌、カメラを止めるな。 / PGLANG「WE CRY TOGETHER」
2023年のカンヌでFilm Craft部門のGrand Prixを獲った6分間クマ。Kendrick LamarとTaylour Paigeが演じる、カップルの激しい口論。それをワンカットで、生歌で、2020年3月に撮りきったクマ。見ている間ずっと息ができなくなる強度。これは「広告」というより「作品」なんだけど、でも同時に、Kendrickと相棒Dave Freeが2020年に立ち上げたクリエイティブ・カンパニー pgLang の、圧倒的な Film Craft 能力を世界に見せつけた一本でもあるクマ。
▎シーン
▎背景・課題
pgLang はKendrick LamarとDave Freeが高校時代からの盟友として2020年に設立した、音楽でもレーベルでもスタジオでもない「マルチリンガルな at service company」クマ。Calvin Klein、Converse、Cash Appなどブランドワークもこなしながら、Kendrickの5thアルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』(2022年5月リリース)の世界観を映像・ライブ・ツアー全方位で構築してきたクマ。その8曲目が「We Cry Together」で、Taylour Paigeとのデュエット楽曲として収録されていたクマ。Kendrick曰く「この5年間の世界の状態と、誰も合意できない現実への苛立ち」から生まれたもので、実は2020年2月に楽曲もほぼワンテイクで録音済みだったクマ。
▎ねらい・インサイト
Kendrick本人が LA のQ&Aで語ったところによれば、「アイデアは最初から映画だった。音楽は後からついてきた」クマ。つまり、これは楽曲のMVではなく、映像作品として企画され、その「書かれたもの」「テクスチャー」「撮影」すべてを捉えることが目的だったクマ。監督のJake SchreierはHaimの「Want You Back」でワンテイク演出の手腕を見せていて、だからこそ Dave Free と Kendrick が声をかけたクマ。Schreier 曰く「ワンテイクはカメラの動きを見せつけるためじゃない。見る者が圧倒される何かがそこにある、ということを伝えるため」クマ。そして彼らが言う「マジックトリック」は、カメラではなく Kendrick と Taylour の演技そのものだったクマ。
▎アイデア
2020年3月15日、ワンカットで生歌をライブ録音クマ。カップルの口論を、ピアノとドラムのループに乗せて、ジャズラップ / スポークンワードとして展開。互いに最悪の言葉をぶつけ合い、Taylour は泣きながら1verseを歌い、最後は肉体的な和解で終わる。カンヌ審査委員長のKim Gehrig(Somesuch)は「Grand Prix受賞作は、フィルムクラフトのあらゆる強みを使って、記念碑的でジャンルを定義する作品を生み出した開拓者」と評し、「カメラの振付、照明、フレーミング、言語、ドラマ、そして並外れたパフォーマンス。すべてのクラフト判断が結集して、私たち自身に問いを投げかける勇敢な作品を作り上げた」と述べたクマ。
▎展開・成果
2023年カンヌライオンズでFilm Craft Grand Prixを受賞し、さらにGold Lionも獲得クマ。同年、pgLangは合計6つのカンヌライオンを獲得し、Special Award for Independent Agency of the Year – Craftも受賞したクマ。短編映画としてアカデミー賞実写短編部門にも資格を持ち、2023年グラミーではアルバム『Mr. Morale & the Big Steppers』がアルバム・オブ・ザ・イヤーにノミネートされたクマ。pgLang はその後2025年に Project 3 Agency を立ち上げ、Frosty を買収してグローバル展開を加速。2025年にはFast Company誌の「世界で最もイノベーティブな企業50社」15位に選ばれたクマ。
▎余韻
6分間、カメラが止まらない。演技も止まらない。生歌で、ケンカして、泣いて、罵り合って、最後はベッドに行く。それをKendrickとTaylourが2020年3月に、たった1テイクで撮りきった。「クラフトが力を与えている」という審査員長の言葉が的確すぎて、クマは何も足せないクマ。ただ、pgLang というクリエイティブ集団が、音楽でもなく広告でもなく「フィルム」として世界最高峰の評価を得たこと、そしてそれが Independent Agency として成立していること、これが2023年の、そしてこれからの時代の可能性を示してるんだと思うクマ。広告会社がなくても、レーベルがなくても、最高のクラフトは生まれる。そういう時代クマ。
▎クレジット
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