P&G|THE TALK|2018|アメリカ
世界は変わったのに、この会話だけが変わらない / P&G「THE TALK」
「the talk」と聞いて何を思い浮かべるクマ?普通は性教育の会話。でもアメリカの黒人の親にとって、それは子どもに人種差別の現実を教える会話のことだったクマ。この落差ひとつから、カンヌのグランプリを獲ったフィルムが生まれたクマ。
シーン
背景・課題
P&Gの「My Black Is Beautiful」は元々、社内の黒人従業員6人が始めた小さな取り組みだったクマ。2016年の再ローンチ時、アメリカでは黒人に関わる事件が相次ぎ、母親たちは大学選びまで安全を基準に考え直していた。「あの会話」をもう一度しなきゃいけないのか、親たちは悩んでいたクマ。
ねらい・インサイト
多文化エージェンシーEgamiのTeneshia Jackson Warnerが見つけたのは、「the talk」という言葉が親によってまったく違う意味を持つという事実だったクマ。ここに緊張があり、ここから物語が作れる。ターゲット層ごとに語りかけるんじゃなく、誰もが持つ「子を思う気持ち」という一点でまとめる。分断した国に、複数のメッセージじゃなく一つの言葉を投げたクマ。
アイデア
2分のフィルムは時代を超えて、黒人の母親たちが子どもに世界の厳しさを教える瞬間を描くクマ。「2倍働いて2倍賢くなりなさい」と娘に言う母。免許を取ったばかりの娘が「私、運転うまいから心配しないで」と言うと、母は返す。「心配してるのはチケットを切られることじゃない。ちゃんと家に帰ってこられるかどうかなの」。監督はMalik Vitthal、タグラインは「Let's all talk about 'The Talk'」だったクマ。
展開・成果
2017年6月にローンチし、ソーシャルからラジオ、放送、ドラマ「Black-ish」へと広がったクマ。18.6億インプレッション、再生1,500万回超。保守系メディアや警察団体からの批判もあったが、P&Gは引かずむしろ露出を増やしたクマ。カンヌFilm部門グランプリ、D&AD Yellow Pencil、エミー賞まで獲ったクマ。
余韻
世界は変わったのに、「the talk」だけは変わらない。それを淡々と、でも強く突きつけたフィルムだったクマ。批判が来ても引かなかったP&Gの姿勢に、クマは今も心を動かされているクマ。広告は製品を売るだけじゃなく、対話そのものを差し出せる。そのことをこの2分間が証明したクマ。

