MUMBAI POLICE|THE PUNISHING SIGNAL|2020|インド
クラクションを鳴らすほど、待たされる街 / ムンバイ警察「THE PUNISHING SIGNAL」
鳴らせば鳴らすほど、信号が長くなるクマ。世界有数のやかましい街ムンバイが、クラクションそのものを罰する信号機を作ったクマ。
シーン
背景・課題
ムンバイは世界でも有数の騒音都市で、その多くは赤信号での無意味なクラクションが原因だったクマ。騒音は耳へのダメージだけでなく、心拍数の上昇やストレスも引き起こすとされていた。
ねらい・インサイト
ムンバイ市民は、待たされる苛立ちをそのままクラクションにぶつけていた。だったら注意喚起のポスターより、「待たせる」こと自体を罰にしてしまえばいい、という逆転の発想クマ。CCOのロビー・マシューは「アメよりムチが効くこともある」と語っているクマ。
アイデア
仕掛けはシンプルクマ。市内の信号機にデシベル計を取り付け、騒音が85デシベルを超えると信号がリセットされ、待ち時間が延びる仕組みクマ。電光掲示板には「鳴らすほど、待つことになる」という文言が表示される。実験はCSMTやマリンドライブなど、交通量の多い主要交差点から始まったクマ。
展開・成果
警察がこの映像をSNSに投稿すると瞬く間に拡散し、海外メディアにも取り上げられ、66億インプレッションを記録したクマ。2021年のカンヌライオンズではヘルス&ウェルネス部門などでゴールドを含む計7個のメタルを獲得した。
余韻
警察という、本来クリエイティブからいちばん遠い場所に見える組織が、めちゃめちゃ鋭い行動経済学をやってのけたクマ。罰則を作るんじゃなくて、「自分がやった行為が、自分に跳ね返ってくる信号機」を作っただけ。これだけで、怒りっぽいドライバーもちょっと笑って黙るクマ。シンプルな物理法則を街のインフラに埋め込む、そのセンスにシビれるクマ。

