PAINT|COLOR FOR THE COLORBLIND|2016|アメリカ
色を知らない人に、色の意味を教わった / Valspar「COLOR FOR THE COLORBLIND」
世界に3億人いる色覚異常の人に向けて、ペンキ屋が色を「見せた」クマ。そんなの不可能だろ、って思うじゃんね。
シーン
背景・課題
ペイント業界は競争が激しく、Valsparは大手に対して差別化が必要だった。
ねらい・インサイト
色覚異常は治らない。普通ならそこで企画は止まるクマ。でもFCB Chicagoは諦めずに探し続け、色を補正するメガネを開発していたEnChromaという会社を見つけ出したクマ。「治せない」を前提にしたまま、「見せる方法」を探すという発想の転換がすべてだった。
アイデア
色覚異常の人たちを、見たことのない色彩で満たされた部屋に招き、補正メガネをかけた瞬間の反応をそのままドキュメンタリーとして撮った。初めて家族の目の色や空の青を見た人の表情を、台本なしで捉えている。メガネは実際に店頭でも販売され、ペンキ売り場に置かれたクマ。ブランドロゴの露出は最小限に抑え、商品を売り込む広告には見えない作りになっている。
展開・成果
公開から1ヶ月でソーシャルメディアのインプレッションは8億件、1500人以上がシェア、各プラットフォーム合計で590万回視聴された。メガネは1ヶ月で完売。カンヌライオンズGold、D&AD Yellow Pencil、The One Show Silver Pencilなどを受賞したクマ。
余韻
ペンキ会社が売りたいのは結局「色」そのものだったクマ。だったら一番色を知らない人に、一番深く色を届けようという発想の飛躍が気持ちいい。技術を広告のために作ったんじゃなく、広告が既にあった技術を見つけて橋をかけた、その順番がすごく健全クマ。


