マルコメ|料亭の味 カップみそ汁 夜食篇|2016|日本
思いやりという、隠し味 / マルコメ「料亭の味 カップみそ汁 夜食篇」
「料亭の味」シリーズのアニメCM第3弾が2015年2月に公開されたクマ。受験勉強でピリピリしている娘と、うまく話せなくなってしまった父。で、父が夜中にそっと夜食を用意する。それだけの話なんだけど、この「それだけ」がめちゃくちゃ泣けるクマ。
▎背景・課題
みそに無関心でこだわりがない若い人や若い家族に「料亭の味」の新しいファンになってもらうため、時代にマッチした身近なものとしてアピールする必要があり、世界中から注目されていた日本のアニメーションでみそ汁のある風景を描くことを選んだクマ。「泣ける」つまり視聴者の「心を動かす」ことで「料亭の味」を愛されるブランドにするという明確なビジョンがあったクマ。商品を不自然に説明したりアピールしたりしなくていいという割り切りは、クリエイティブに最高の自由を与えているクマ。
▎ねらい・インサイト
ストーリーの企画は、誰かの実体験エピソードを起点に始まることが多く、クライアントやクリエイティブのメンバーそれぞれが持つ家族と食にまつわる具体的な「実話」エピソードを元に、丁寧にアレンジを加えてストーリーを詰めていくクマ。思春期の娘と父という、ものすごくユニバーサルな関係性に、「夜食」という具体的でリアルな接点を置いた。言葉じゃなくて、不格好なおにぎりとみそ汁で想いを伝える。これはもう、東京ガスや味の素が長年やってきたような日本のCMの文法を、アニメという最も今っぽいフォーマットで更新してるクマ。
▎アイデア
大学受験を控えた高校生の娘と父の間にぎこちない空気が流れる日々の中、父は受験勉強中の娘が夜中に冷蔵庫をあさっていると妻から聞かされ、ある夜、食卓におにぎりとカップみそ汁を用意するクマ。翌朝、母に「夜食ありがとう」と言う娘だけど、母は何も知らない。娘は確認するため再び階下に降りると、やはり父がいる。「父さん、なんだか腹が減っちゃってな。お前も食うか」と言う父に、娘は小さな声で「うん」と答え、じゃんけんをしてどちらのおにぎりを食べるか決めようと言われ、娘の声と表情が和らぐ。不器用な父のやさしさが、じゃんけんという小さな遊びを通じて娘に届くクマ。90秒の中に、東京ガス的な情緒と、アニメの持つ余白がぴったり共存しているクマ。
▎展開・成果
「泣けるCM」として話題になったクマ。普通のテレビコマーシャルはオリエンから三カ月程度で完成するが、このシリーズは約十カ月かけて制作している。シリーズ2作目から現在に至るまで、CMの音楽はコトリンゴさんが担当しているクマ。2015年公開から10年近く経っても、シリーズは継続され2024年1月までに全12作品が制作されているクマ。
▎余韻
元記事でクマは「東京ガス的な、あるいは味の素的な世界観をアニメでやりました、というだけなんだけど、最近の寒さも相まってか、心に響くものがある」って書いていたクマ。それは今も変わらないクマ。アニメだからこそ感情移入しやすくて、自分の思い出との重ね合わせも簡単。そして、がんばれ受験生! クマも応援してるクマ。
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