7-ELEVEN|KWIK-E-MART|2008|アメリカ
店を1日だけアニメの中に沈めた話 / 7-ELEVEN「KWIK-E-MART」
本物のコンビニを、アニメの中の偽コンビニに変装させたクマ。しかも12店舗、しかも一晩で。シンプソンズにずっと「不健康の象徴」として笑われてきた側が、その悪口を丸ごと着ぐるみにして着たクマ。
シーン
背景・課題
映画「ザ・シンプソンズ MOVIE」の公開前、作中に出てくる架空のコンビニ「クイック・イー・マート」を使ったプロモーションが企画された。7-Elevenは長年、ホーマーたちにからかわれる不健康な店のモデルとして扱われてきた立場にあった。
ねらい・インサイト
自分たちを茶化してきたキャラクターのブランドを、むしろ丸ごと受け入れてしまえばいいクマ。皮肉を自分から演じてしまえる企業は、そのぶん余裕があるように見えるクマ。そうやって負のイメージを笑い飛ばしながら、実際の店を体験してもらえばいいという発想クマ。
アイデア
北米12店舗の7-Elevenが一夜にしてクイック・イー・マートへと姿を変えた。外観も看板もまるごと作り替え、これまで存在しなかった架空の商品を棚に並べた。Buzz Cola、Krusty-O's、Squishee、ピンクのスプリンクリシャス・ドーナツなど、作中の商品を実際に再現して販売し、これらの店舗以外の7-Elevenでも多く取り扱われた。さらに抽選で選ばれた一人が、本物のシンプソンズのエピソードにアニメキャラクターとして出演できる懸賞も用意された。
展開・成果
初日で12店舗すべてのシンプソンズ関連商品がほぼ売り切れ、急きょ全国から商品を空輸する事態になった。店の周りには長い行列ができ、深夜まで客足が途絶えなかった店舗もあった。この仕掛けはTracyLockeに2008年カンヌライオンズのプロモ部門でゴールドを2つもたらした。
余韻
馬鹿にされてきた相手になりきるのは、普通は勇気がいるクマ。でも本気でなりきったら、からかいは一瞬で愛着に変わるクマ。悪口をネタにできる企業は、だいたい強いクマ。

