ART INSTITUTE OF CHICAGO|Van Gogh's Bedrooms|2017|アメリカ

絵の中で、眠れる / Art Institute of Chicago「Van Gogh's Bedrooms」

絵画の中で一晩過ごせるとしたら、クマ。ゴッホの《寝室》を、実物大で再現して、Airbnbで10ドルで貸し出すという発想がヤバすぎるクマ。「見る」んじゃなくて「入る」。美術館のプロモーションとして、これ以上ないアイデアだと思うクマ。

背景・課題

シカゴ美術館は2016年2月、ゴッホの《寝室》三作品を初めて北米で一堂に集める展覧会を開催したクマ。でも、美術館にとって課題は明確だった。より多くのシカゴ市民に美術館へ足を運んでもらい、特に若い層にアートへの関心を広げること。ゴッホはすでに有名すぎて、「また展覧会か」と思われる危険もあったクマ。どうやって「これは違う」と伝えるか。Leo Burnett Chicagoに託された問いは、そこだったクマ。

ねらい・インサイト

戦略の核心にあったのは、「アートは没入する体験であり、ただ眺める対象の集合ではない」というインサイトだったクマ。ゴッホの絵は誰もが知ってる。でも、ゴッホが何を感じてあの部屋を描いたのか、その空間に身を置いたことがある人なんていない。Bluecadetの創設者Josh Goldblumは「訪問者がより深く入り込み、ゴッホの人生と作品のより本物の、人間的な側面を発見できるようにしたかった」と語ってるクマ。つまり、「鑑賞」じゃなくて「体験」に変えること。そのために、絵を三次元化するという大胆な跳躍が必要だったクマ。

アイデア

Leo Burnettはシカゴ美術館と協力し、ゴッホの《寝室》を実物大で、実際に泊まれる形で再現し、Airbnbに10ドル/泊で掲載したクマ。職人たちは美術館から提供されたオリジナルの資料をもとに、4週間かけて部屋を作り上げたクマ。壁の色、床、ベッド、椅子、すべてがゴッホの筆致を忠実に再現。表面はゴッホの特徴的な荒いブラシストロークで描かれ、二次元の錯覚を生み出す超現実的な仕上がりになってるクマ。ホストは「ゴッホ本人」。「絵具を買うために10ドルいただくクマ」というメッセージが添えられてたクマ。シカゴのRiver North地区のアパートの一室に設置され、展覧会会場から歩いてすぐの距離だったクマ。

展開・成果

最初の予約枠は、公開後5分で完売したクマ。公開からわずか1週間で、100カ国以上のメディアが報道したクマ。シカゴ美術館はFacebookでトレンド入りし、オンラインチケット売上は250%増加したクマ。3000万人以上がSNSでこのストーリーを目にし、美術館の来場者数は15年ぶりの最高記録を達成したクマ。2017年のCannes LionsでCreative Effectiveness部門のGrand Prixを受賞。同年、Cannes Design Lionsでもゴールドを獲得してるクマ。Leo Burnettは世界中のメディアで称賛され、D&ADやIPA Effectiveness Awardsなど数多くの賞を受けたクマ。審査委員長Jonathan Mildenhallは、クリエイティビティを使ってより広く若い層を美術館に導いた点を評価したクマ。

余韻

広告が、体験になった瞬間だったと思うクマ。「見て」「知って」じゃなくて、「入って」「感じて」。そのシンプルで強烈な転換が、すべてを変えたクマ。10ドルという値段設定も、Airbnbというプラットフォーム選択も、ゴッホ本人がホストという設定も、全部が必然で、全部が愛おしいクマ。美術館のプロモーションがここまで世界を動かせることを証明した一本。クマも何かの「中」に入りたくなったクマ。

▎クレジット

広告主
ART INSTITUTE OF CHICAGO
代理店
Leo Burnett Chicago
制作
Ravenswood Studio
受賞
Cannes Gold (2017)

▎タグ

▎広告くんが選ぶ関連3本

同じ匂いがするクマ〜