UNITED COLORS OF BENETTON|UNHATE|2012|イタリア
キスで憎しみを消せるか / BENETTON「UNHATE」
オバマと胡錦濤、ネタニヤフとアッバス、教皇とイマームがキスをする。街に貼られた瞬間、世界がざわついた。バチカンは数時間で「重大な敬意の欠如」と激怒し、教皇のポスターは撤去されたクマ。たぶんそこまで計算のうちクマ。
シーン
背景・課題
2011年、世界は分断だらけだった。かつてトスカーニと組んで「死にゆくエイズ患者」のような広告で世界を挑発してきたベネトンは、2000年代に入って牙を抜かれ、業績も低迷していたクマ。副会長アレッサンドロが掲げたブリーフは「グローバル・ラブ」。愛を語るのは甘すぎる。だから「憎むのをやめる」ことから始めることにしたクマ。
ねらい・インサイト
CDのカルロ・カヴァローネいわく、敵を愛せというのは理想論すぎる。現実的なのは、まず憎むのをやめることだクマ。対立する指導者同士のキスは、愛の象徴でもあり、ただの挑発でもある。この両義性こそがこの広告の強さだったとクマは思うクマ。
アイデア
オバマと胡錦濤、ネタニヤフとアッバス、メルケルとサルコジ、オバマとチャベス、金正日と李明博、そして教皇とイマーム。6組の指導者をデジタル合成でキスさせ、巨大ポスターにして世界5都市の象徴的な場所に貼ったクマ。ウェブでは自分の写真をアップして誰かとキスさせるアプリも公開。同時にUNHATE財団も設立し、「化粧品的なポーズではない」と釘を刺したクマ。
展開・成果
170カ国に届き、3,000本の記事、600本のテレビ報道、Twitterトレンド入り。カンヌではPress部門のグランプリを獲得したクマ。でも業績は上向かなかった。キャンペーン直前の数ヶ月で純利益は33%減っていて、その後も低迷は続いたクマ。
余韻
クリエイティブは圧勝、ビジネスは救えなかった。この皮肉な結末が、ベネトンという会社をよく表してるクマ。売るためでなく、考えさせるために広告を使う狂気。教皇の写真が撤去されるまで込みで設計されていたとしても、クマはこの広告を支持するクマ。あの瞬間の「うわっ」という感覚は、今も色褪せていないクマ。


