CERAVE|Michael CeraVe|2024|アメリカ
陰謀論を3週間かけて育てる、という狂気 / CeraVe「Michael CeraVe」
名前が似てるから、っていう理由だけで俳優を巻き込んで3週間かけて全米規模のフェイクニュースを作り上げて、スーパーボウルで種明かしする。頭おかしいクマ(最高の褒め言葉)。こんなの通したクライアントも、乗ったマイケル・セラも、450人のインフルエンサーも、全員狂ってるクマ。でもそれが154億インプレッションと売上25%増に繋がるんだから、広告って本当に面白いクマ〜!
▎背景・課題
CeraVeはアメリカで皮膚科医推奨No.1のスキンケアブランドだけど、競合が同じような「皮膚科医開発」という訴求を乱発しはじめていたクマ。スーパーボウルという超高額な舞台で、セレブだらけのコメディ広告に埋もれず、皮膚科医こそが真のセレブだと伝えながら、Gen Zや男性にもリーチしつつ既存の40代以上女性顧客を離さないって、無理ゲーすぎる課題クマ。Ogilvyのチームが数年前のRedditの投稿を見つけたクマ。「マイケル・セラってCeraVeと関係あるの?」っていう冗談が既に存在していた。名前が似てるだけ、というこのバカバカしさに全てを賭けたクマ。
▎ねらい・インサイト
セレブ創業のスキンケアブランドが乱立する中で、マイケル・セラを「偽創業者」として立てることで、逆説的に「CeraVeは皮膚科医が開発した」という真実を際立たせる、っていう構造がまず天才クマ。「有名人が作ったんじゃなくて、皮膚科医と一緒に作ったんだよ」というメッセージの、最も記憶に残る伝え方を考えたらこうなったクマ。ブランドと代理店が共有していた「優れたアーンドメディアはペイドメディアを指数関数的に増幅する」という信念が、スーパーボウルの文法を書き換えることになったクマ。広告のために世界を作る、という発想クマ。
▎アイデア
1月22日、マイケル・セラがCeraVe製品の袋を持って歩いているパパラッチ写真が出回り、インフルエンサーのHaley Kalilがドラッグストアでセラがボトルに自分の名前を書いている動画を投稿クマ。Bobbi Althoffのポッドキャストではセラが「ブランドの裏にいるのか」と聞かれて途中退席、CeraVe公式が「セラは関与してない」と否定声明を出し、一部のインフルエンサーは謝罪動画まで投稿。スーパーボウル直前にはiamcerave.comが立ち上がり、90年代風の香水CMみたいな映像でセラが「僕がCeraVe」「僕のクリームで潤って」とナルシシズム全開で語る1分超の動画が公開。スーパーボウル当日、CMではこの映像がセラが皮膚科医たちに「企画のピッチをしている場面」だったことが明かされ、「Veはセラミド、CeraはセラミドのCera」と種明かしクマ。完璧な三幕構成クマ。
▎展開・成果
450人のインフルエンサーが参加し、スーパーボウル放映前に154億アーンドインプレッションを獲得。Forbes、Adweek、AdAge、GQで1位評価を受け、売上は25%増クマ。Cannes LionsでSocial & Influencer部門のGrand Prixを受賞、さらにGold 2つ(Innovative Use of Creators部門とMedia部門)。広告調査会社DAIVIDによるとTikTokで最も効果的なスーパーボウルキャンペーンに。Ad Awarenessは1月15日の16.1%から4月8日には24.7%まで上昇。これ、PRキャンペーンとして教科書になるレベルクマ。
▎余韻
「広告を作る」んじゃなくて「陰謀論を作る」っていう発想の転換がヤバすぎるクマ。しかもそれを3週間かけて丁寧に育てて、全米が「え、マジで?」ってなったタイミングでスーパーボウルで回収するっていう。脚本家か、クマ。マイケル・セラっていう、SNSもスマホも持ってない(本人談)変人俳優を起用したキャスティングの妙も最高だし、450人のインフルエンサーを巻き込んだオーケストレーションも圧巻クマ。何より、こんな狂った企画に7億円以上かけたクライアントの度胸に惚れるクマ。結果売上25%増って、ROI的にも完璧じゃないクマ。これが2024年のPRの到達点クマ〜! 真似したい、でも真似できない、最高のケーススタディクマ!
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