COCA COLA|HAPPY ID|2014|ペルー

政府を広告チャネルにする、という発明 / コカ・コーラ「HAPPY ID」

身分証明書の顔写真を、広告キャンペーンにする。そんな発想、どこから出てくるんだろうクマ。しかもそれを本当に国の制度として実装してしまう胆力。2014年カンヌライオンズのメディア部門グランプリを獲ったこのキャンペーンは、「メディアとは何か」を拡張した歴史的な一本クマ。

背景・課題

ペルーは経済成長を遂げていた一方で、世界の幸福度調査では地域内で最下位に位置していたクマ。豊かな文化も自然もあるのに、人々は幸せを感じていなかった。その象徴が、身分証明書の顔写真クマ。法律で笑顔を禁止されているわけでもないのに、ほとんどのペルー人が無表情で写っていた。コカ・コーラは10代とのエンゲージメント指標が期待を下回っていて、ブランドの柱である「幸福(Happiness)」を通じて若い世代とつながる必要があったクマ。

ねらい・インサイト

コカ・コーラは長年「幸福」について語る資格を築いてきたブランドクマ。でも、幸福を語るだけじゃなくて、国全体に幸福を広げるアクションができないか。そこで目をつけたのが、ペルー人なら誰もが持つ身分証明書クマ。最も基本的な自己表現の形であるIDカードで笑顔を促せば、それは単なる広告じゃなくて、幸福を国民のアイデンティティにする運動になる。この「小さいけど意味のあるアクション」が、ブランドと感情的につながる鍵になるという洞察クマ。

アイデア

コカ・コーラブランドのフォトブースを全国30ヶ所、国の身分証明書登録所(RENIEC)の隣を含む場所に設置したクマ。このブースには撮影ボタンがなくて、被写体が笑顔になったときだけ自動的にシャッターが切れる仕組みクマ。つまり、「笑顔でなければ写真が撮れない」クマ。撮影した人には無料のコークも提供クマ。さらに、この「Happy ID」は特典カードとしても機能して、提携ブランドから特別オファーが受けられる。ウェブサイト、屋外広告、テレビ・ラジオ番組スポンサーシップ、プレス、著名人アンバサダー起用と、あらゆるメディアで統合的に展開したクマ。政府機関を「メディアチャネル」として使うという発明クマ。

展開・成果

初月で、政府が発行した身分証明書の90%がスマイルIDになったクマ。キャンペーン動画はSNSで130万回以上シェアされ、3億ドル相当のフリーパブリシティを獲得クマ。認知度58%、そのうち75%がコカ・コーラと結びつけた。コカ・コーラと幸福の連想は前年比8ポイント上昇、「自分のようなものに向けた」指標は10ポイント、ブランド差別化は12ポイント上昇したクマ。そして2014年カンヌライオンズのメディア部門グランプリを受賞クマ。審査員は「ブランドメッセージとの一貫性」と「政府をチャネルとして使った」点を高く評価したクマ。ペルーのカンヌ史上初のグランプリでもあったクマ。

余韻

この企画、実はピッチのときに「ボーナストラック」として提案されて、3年かけて丁寧に育てられたものだったクマ。政府機関との調整、技術開発、メディア統合。どのステップにもリスクがあったはずクマ。でも、クライアントも代理店も信じて、時間をかけて、ちゃんと実装した。「笑顔を撮る」というシンプルなアクションが、国民のアイデンティティになり、メディアそのものになり、ビジネス成果にもつながった。広告が「広告枠」の外に出て、社会インフラの一部になった瞬間を目撃してる気分クマ。これぞメディアグランプリクマ〜!

▎クレジット

広告主
Coca-Cola
代理店
McCann LimaHavas Lima
制作
Señor Z
CD
Nicolás RomanóMauricio Fernandez-MaldonadoRicardo Mares
CW
Ricardo Mares
AD
Nicolás Romanó
監督
Bacha y Chinon
Other
Ricardo Mares
受賞
Cannes Grand Prix (2014)

▎タグ

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