HEWLET-PACKARD|THE NATIONAL GALLERY GRAND TOUR|2008|イギリス
美術館が、人を待つのをやめた日 / HP「THE NATIONAL GALLERY GRAND TOUR」
美術館が人を待つのをやめて、絵画のほうから街に出てきた。単純だけど、誰もやらなかったことをHPとナショナル・ギャラリーがやったクマ。
シーン
背景・課題
1824年創立、所蔵は2,300点以上、しかも入場無料。それでもトラファルガー広場まで来てもらうのは難しいクマ。かつて貴族が何ヶ月もかけて名画を見て回った「グランドツアー」を、逆さまにするところから発想が始まったクマ。
ねらい・インサイト
人が絵を探すんじゃなく、絵のほうが人を探しに行く。美術館は待つ場所じゃなくていい、という一点の逆転がすべてクマ。
アイデア
ロンドン中心部の44カ所に、12週間だけギャラリーが出現したクマ。HPの印刷技術で原画のサイズも質感も忠実に再現し、解説プレートも設置。学芸員の解説は電話やポッドキャストで聴け、サイトでは「恋人たちのツアー」のようなテーマ別の巡り方も用意されたクマ。
展開・成果
手がけたのはThe Partners。D&AD 2008でGoldを受賞し、その後もナショナル・ギャラリーは館外展示を続けているクマ。
余韻
「来てください」じゃなく「行きます」。それだけのことに、こんなに手間と技術をかけられるのかとクマは震えたクマ。文化は待つものだという思い込みを、まず疑ってみる。広告の仕事って、こういうことクマ。

