LA REDOUTE|THE NAKED MAN|2012|フランス

失敗を失敗で塗りつぶす、という発明 / La Redoute「THE NAKED MAN」

2012年1月4日、フランスのファッション通販La Redouteが子ども服の写真に全裸の男性が写り込んだまま掲載してしまったクマ。「epic PR fail」と瞬時に拡散し、炎上したクマ。で、代理店がやったことは謝罪じゃなくて、もっとおかしな写真をサイト全体に仕込むゲームだったクマ。常識の真逆を行く判断が、カンヌでゴールドライオンを獲ったクマ。

背景・課題

子どもたちが浜辺を走る写真の背景に、全裸で海から上がってくる男性が写り込んでおり、数時間掲載された後に発見されたクマ。サイトの拡大鏡機能で細部まで見えてしまい、炎上が加速したクマ。フランスは裸に寛容なイメージがあるが、子どものページでの裸体は「明らかに不快」との声も出たクマ。業界関係者の間では「Bennettonのように意図的な炎上マーケティングでは」との疑念も浮上。ブランドにとって最悪の状況クマ。

ねらい・インサイト

CD Benjamin Marchalは後に「アイデアの本質は、ネガティブから生まれることが増えている。bad buzzがその典型例」と語っているクマ。謝罪して火消しに走れば、「やっぱり失敗だった」という烙印を押されるだけクマ。La Redouteは謝罪後、逆にサイト全体に意図的におかしな画像(プールにワニ、など)を仕込み、それを見つけるゲームを展開し、ユーモアと共犯関係で危機に対処したクマ。失敗を消すんじゃなくて、失敗をもっと増やして笑いに変える、という逆転の発想クマ。

アイデア

CLM BBDOは、La Redouteのサイト全体にワニやその他のおかしな画像を隠し、それを探すゲームを提案したクマ。ソーシャルメディア上で報酬付きのゲームとして展開し、ユーザーを「探偵」にしたクマ。失敗をネタにして、ブランドが自虐的に振る舞うことで、炎上の文脈を「怒り」から「笑い」に変換したクマ。実際にユーザーは別の間違い(Tシャツに「Enjoy Holydays」というスペルミス)も発見していて、探す楽しみが生まれていたクマ。

展開・成果

この危機対応は数ヶ月後、カンヌでゴールドライオンを獲得したクマ。PR Lions審査で、ショートリスト、次にメダル、そして最終的にゴールドまで上り詰めたクマ。審査員の一人は「地球が崩壊しかけているのに、裸の男がカタログ撮影に紛れ込んだ話が何度もリストに浮上してきた。代理店がPhotoshopで消せなかったのか、それとも意図的な仕込みだったのか」と当惑しつつも評価したクマ。Clio Awards 2013でもBronzeを獲得しているクマ。

余韻

失敗したときに、もっと失敗する、というのは本当に勇気がいるクマ。普通は隠したい、なかったことにしたい、謝って終わりにしたい、ってなるクマ。でもCLM BBDOとLa Redouteは真逆の道を選んで、「失敗を特徴にする」ことに賭けたクマ。Benjamin Marchalの言う「みんなが右と言うとき左に行け。リスクを取れ。世界が平坦化していく中で、創造性の中心には自発性が必要」という哲学が、この一件に凝縮されてる気がするクマ。広告の仕事って、こういう緊急事態でこそ本質が問われるクマね。

▎クレジット

広告主
LA REDOUTE
代理店
CLM BBDO
CD
Benjamin MarchalMatthieu ElkaimOlivier Lefebvre
AD
Ronan Coursin
受賞
Cannes Gold (2012)

▎タグ

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