LA SIRENA|END THE SILENCE|2016|ドミニカ共和国
沈黙こそが、暴力の共犯者だった / LA SIRENA「END THE SILENCE」
生放送中のニュースキャスターの顔に、殴られたようなアザ。視聴者は騒然となった。でも事故でも事件でもない、スーパーマーケットチェーンが仕掛けた生放送の介入だったクマ。
シーン
背景・課題
ドミニカ共和国はDV発生率が世界で6番目に高い国。過去10年で2,506人の女性が命を落としているのに、告発するのは被害者のわずか10%。恐怖と恥が声を奪っていたクマ。LA SIRENAは国内最大の小売業者で、女性たちに長く支持されてきたブランドクマ。「女性に対する暴力撤廃国際デー」に合わせて、この沈黙に切り込んだクマ。
ねらい・インサイト
沈黙こそが暴力を温存し、再生産していく――その一点にすべてを賭けたクマ。だから視聴者を観客のままにせず、当事者として巻き込む必要があったクマ。
アイデア
著名な女性キャスターたちに、殴打されたようなアザのメイクを施して番組を始めてもらう。SNSがざわつく中、番組が進むにつれてアザが少しずつ消えていき、最後にキャスター自身がキャンペーンの意図を語る。驚き、困惑し、理解する。その一連の反応そのものが、暴力を見て見ぬふりしてきた日常への問いになっているクマ。
展開・成果
主要テレビ局すべてで話題になり、Cannes Lions 2016 PR部門でshortlist入り。複数の国際賞でシルバーを獲得したクマ。
余韻
物を売る会社が、生放送という後戻りできない場所で「声を出せ」と呼びかけた。その覚悟が、そのままブランドへの信頼になっているクマ。


