REEBOK|Escape The Sofa|2002|イギリス

ソファが追いかけてくる / Reebok「Escape The Sofa」

2002年、Reebokが世に放ったのは「ソファと戦う男」というハチャメチャな映像クマ。ジムに行こうとする男をソファが物理的に阻止する、という、聞いただけで笑えるやつ。でもこれ、ただのコメディじゃなくて、編集とSFXのクラフトがヤバすぎて、カンヌでゴールド獲ってるクマ。

背景・課題

Lowe Londonが手がけたこの広告は、「ソファから抜け出して運動しよう」というReebokのアクティブライフスタイル推進キャンペーンの一環クマ。2000年代初頭、スポーツブランドはただ商品を見せるだけじゃなく、ライフスタイルそのものを提案する方向に舵を切っていた時期。このTVCMは後にイギリス全土で展開された「Sofa Games」という実際のイベントシリーズへと発展し、ソファをゴールに見立てた5人制サッカー大会やBMX、スケートボード用のストリートファニチャーに変えるなど、広告のコンセプトを現実世界に持ち込んだクマ。

ねらい・インサイト

「ソファに沈んでテレビを見る以外にも、余暇にできることはある」という警告を、説教臭くなく、むしろエンターテインメントとして届けるにはどうするか。そこでチームが選んだのは「ホラーコメディ」という形式クマ。一人の男と家具との戦いという物語に、Jawsのサウンドトラックのような心理的な緊張感を持つ音楽を載せ、恐怖と笑いを同時に成立させたクマ。運動しないことへの罪悪感を、ソファという「敵」に擬人化することで、見る人の内面にある怠惰との葛藤を視覚化したわけクマ。

アイデア

リビングルームで一人ソファに座っていた男が運動に出かけようと決めた瞬間、ソファが反抗し、激しい戦いが勃発。部屋を破壊しながらの格闘の末、なんとか脱出した男を、ソファが階段を追いかけてきて、最終的にドアの枠に挟まって動けなくなるという展開。撮影では、パペティア2名が青いスーツを着てソファの後ろから操作し、後で消去するという手法を採用。Asylum SFXが制作した軽量の特製ソファを「大きなグローブパペット」のように動かしたクマ。階段のショットでは、ポリスチレン製の2台目のソファをケーブルネットワークで吊り、特定位置で止まるよう計算して撮影。編集は緊張感を保ちながらユーモアを生かし、退屈にもならず、説明過多にもならない絶妙なバランスクマ。

展開・成果

2002年カンヌライオンズでClothing & Footwear部門のGold Lion、D&AD Awards 2002で演出部門のSilver、BTAA craft awardで実写特殊効果の最優秀賞、2002年のBritish Television Craft Awardsで編集・実写特殊効果・プロダクションデザインの各賞、2003年CLIO Awardsで編集部門のSilver、2002年Kinsale Sharks Awards Advertising FestivalでTVのGrand Prixとシネマ・小売サービスのGold、AME Awards 2002でGoldと、まさに総なめクマ。プロモーションはパイレートラジオ、フライヤー、6シート、そして電動ソファという型破りな手法で行われ、「広告をイベントに変えるのは往々にして不器用で露骨に商業的になりがちだが、Reebokはターゲット層からの信頼性を高めて成功した」とCampaign誌は評価したクマ。

余韻

クマが何度見ても笑えるのは、このCMが「あるある」を具象化してるからクマ。誰だって一度は経験してる、「動かなきゃ」と思いながらもソファから立ち上がれない瞬間。それを物理的な戦闘に変換するっていう発想の飛躍と、それを本気で作り込むクラフトの強度。プロデューサーのCharles Crisp自身が個人的に最も気に入っている作品だというのも納得クマ。Frank Budgen監督の演出、Russell Ickeの編集、すべてのピースが完璧に噛み合って、2002年という時代の、最高にバカバカしくて最高に真剣な1本になったクマ。

▎クレジット

広告主
REEBOK
代理店
Lowe London
制作
LondonGorgeous Enterprises
CD
Paul Weinberger
CW
Tony Barry
AD
Vince Squibb
監督
Frank Budgen
受賞
Cannes Gold (2002)

▎タグ

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