PLAYSTATION 2|Fun, Anyone?|2004|イギリス
人の山は、ゲームの未来を示していた / PlayStation 2「Mountain」
ゲーム画面が1秒も出てこない。それなのに、これほどゲームらしい広告を見たことがないクマ。ブラジルで1,500人が作った人間の山が、ひたすら登っては押し倒される。最後に浮かぶのは「Fun, Anyone?」の一言だけクマ。
シーン
背景・課題
PlayStation 2は「暗く神秘的」な広告で74%のシェアを握っていたクマ。でもその型は競合にコピーされ始めていた。次に狙うはファミリー層。TBWAはそう決めたクマ。
ねらい・インサイト
ブリーフは「競い合うこと」「フレンドリーな競争」を見せること。行き着いたのは、子どもの遊び「山の王様」だったクマ。ゲーム画面を見せなくても、ゲームの本質は伝わる。むしろ見せない方が伝わる。そう腹をくくって、Nike「Tag」のFrank Budgenを監督に呼んだクマ。
アイデア
リオデジャネイロで1,500人のスタントマンや体操選手を集め、6日間かけて撮影。街いっぱいに広がる人の山を、みんなで登り合う。頂上に立てるのは一瞬だけ、すぐ誰かに押し倒される。その繰り返し。流れるのはシャーリー・テンプルの古い歌声クマ。
展開・成果
2003年11月、30カ国でオンエア。カンヌライオンズでFilm Grand Prixを受賞し、40以上の賞を獲得したクマ。PS2のシェアは74%から77%へ。狙い通り、ファミリー層にも届いたクマ。
余韻
「楽しさ」を一切説明しない広告クマ。ただ山に登らせて、倒させて、また登らせる。勝つ喜びも負ける悔しさも、次への衝動も、その反復の中に全部あるクマ。何度見ても胸が熱くなるクマ。


