GREENPEACE|TOXIC TOURS|2013|メキシコ

皮肉が、政治を動かした / GREENPEACE「TOXIC TOURS」

偽の旅行代理店をつくって、汚染された川をツアーで売り出す。やばいクマ。めちゃめちゃ皮肉で、めちゃめちゃ賢い。有名人が「原油でシュノーケリング!」とか「化学物質の波でサーフィン!」って笑顔で紹介してる映像、最高にブラックで、最高に的確クマ。

背景・課題

メキシコでは川の70%が汚染されているという深刻な事実があったクマ。でも当時、この問題はメディアでほとんど扱われておらず、政治的なアジェンダにも上がっていなかった。汚染されているのはパパロアパン川、コアツァコアルコス川、サン・ペドロ川、サンティアゴ川、アトヤック川など、国中の主要な河川クマ。産業廃棄物が垂れ流しにされ、川沿いに住む人々の健康に深刻なリスクをもたらし、将来的にはメキシコの重要な観光産業にも影響を与える可能性があった。声を上げなければ、何も変わらない状況だったクマ。

ねらい・インサイト

グリーンピース・メキシコのエグゼクティブディレクター、パトリシア・アレンダールは「汚染された水路を政治的アジェンダに載せること」がキャンペーンの意図だったと語っているクマ。ストレートに訴えても無視される。だったら、逆手に取ろう。汚染を「観光資源」として皮肉たっぷりに売り出せば、人々は注目し、メディアが動き、政治が反応するはずクマ。Circus Marketingがプロボノでサポートし、フェイクの旅行代理店という形式を採用したことで、広告としての強度と拡散力を両立させたクマ。

アイデア

国際観光デーに合わせて、国内初の「毒ツアー専門旅行代理店」として登場したクマ。TVスポットでは有名俳優たちが最新の観光アクティビティを紹介:原油でシュノーケリング、化学物質でできた波でサーフィン、死んだ魚だらけの川で釣り。Alfonso Herrera、Claudia Lizaldi、Alex Lora、Carla Medina、Bernie Paz、Miguel Conde、Adriana Louvierといった著名人が参加し、本物のツアー広告のように楽しそうに紹介するクマ。各動画にはToxic Toursウェブサイトへのリンクが貼られ、そこでより詳しい情報を得られる設計になっていたクマ。完璧な導線クマ。

展開・成果

ローンチから24時間で、メキシコ、スペイン、ベネズエラ、ハンガリーの専門メディアが取り上げ、新聞Reformaの一面、そして中国のCNTVのニュース番組にまで到達したクマ。メキシコ国内だけでなくブラジル、中国のジャーナリストも報道し、結果として主要メキシコ新聞が汚染された川について報じ始めた——それまでこの問題はメディアでまったく扱われていなかったクマ。Cannes Lions 2013でPR部門で金賞、Promo & Activation部門で銅賞を獲得。さらにLa Victoria Alada 2012(金)、Wave 2012(金2つ・銀2つ)、Círculo Creativo 2012(銀)、El Ojo de Iberoamérica 2012(金1・銀2・銅2)、IAB Conecta 2013(金)と、多数の受賞を果たしたクマ。

余韻

皮肉って、使い方次第でこんなに強力な武器になるんだなあ、と思ったクマ。キャンペーン担当者のHector David Magallon Larsonは「モビリゼーション(市民運動化)の機会を逃した」とも振り返っているクマ。5万人がサイトを訪れたのに、署名や具体的なアクションへの導線がなく、人々を「知る」だけで逃してしまったと。それでも、メディアアジェンダを動かし、政治を動かしたという事実は変わらないクマ。広告が社会を動かす瞬間を見た気がするクマ。クマも、もっと賢く、もっと勇気を持って仕事したいクマ。

▎クレジット

広告主
GREENPEACE
代理店
CIRCUS MEXICO CITY
制作
Cineconcepto
CD
Emiliano Rodriguez Nuesch
監督
Christian Murguía
受賞
Cannes Gold (2013)

▎タグ

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