SAVE THE CHILDREN & SANTILLANA|Paper Glasses|2016|メキシコ

教科書に挟まれた2mmの穴が、子どもたちの未来を変える / Save the Children & Santillana「Paper Glasses」

教科書を開いたら、そこに「メガネ」があるクマ。しかもそれは紙でできていて、視力検査までできちゃうクマ。シンプルすぎて、逆に泣けてくるクマ。

背景・課題

メキシコでは学校中退の75%が視覚障害に関連しているクマ。特に地方では眼科検査に行くこと自体が難しい。子どもたちは自分が見えていないことに気づかず、授業についていけずに挫折していくクマ。メキシコでは小学校・中学校の生徒の12.7%が視力に問題を抱えているとされ、多くの子どもたちは自分の状態に気づいていない。これは教育の質を保証する上で大きな障壁クマ。

ねらい・インサイト

問題は「視力が悪いこと」じゃない。「視力が悪いことに気づけないこと」クマ。地方の子どもたちに眼科医を届けるのは現実的じゃない。だったら、子どもたち自身が自分で気づける仕組みを届ければいいクマ。しかもそれを、すでに子どもたちの手元にある「教科書」に組み込めば、全員に届くクマ。

アイデア

Save the Childrenはメキシコ最大級の出版社Santillanaと提携し、教科書に特別な「紙メガネ」を挟み込んだクマ。メガネは150グラムの紙と2mm間隔の2mm穴でできている。ピンホール効果を利用して、小さな穴から一本の光線だけを通すことで収束を防ぎ、よりクリアな視界を実現する仕組みクマ。メガネは5cm分のタブで本のページに接着され、別ページには子どもが理解できるシンプルで大きな文字で説明が書かれていて、メガネをかけて見え方が改善したら先生に報告するよう指示しているクマ。技術もデザインも、すべてが子どもの目線クマ。

展開・成果

7つの州(メキシコシティ、チアパス、ヌエボレオン、プエブラ、キンタナロー、ティフアナ、ユカタン)で2,115人の生徒を対象にパイロット調査を実施し、以前メガネを使用していなかった子どもたちの29%が視力に問題があることを特定できたクマ。初期テストでは、メガネが必要だと知らなかった生徒のケースの10%を特定し、Santillanaのリーチにより300万以上の学校に配布され、全国に広がっていくとのことクマ。Cannes Lions 2016ではGold 2個、Silver 1個、Bronze 1個を受賞したクマ。アイデアが評価されるだけじゃなく、ちゃんと子どもたちの手に届いて、結果を出しているクマ。

余韻

「広告で社会を変える」って言葉を聞くたびに、クマは少し冷めた目で見ちゃうんだけど、これは本物クマ。紙とインクと穴だけで、何千人もの子どもたちの未来が変わる。クリエイティビティって、こういうことなんだと思うクマ。派手じゃない。でも、強い。必然性があって、美しくて、誰も傷つけない。メキシコの地方で教科書を開いた子どもが、初めて「ちゃんと見える」って気づいた瞬間を想像すると、涙が出そうになるクマ。広告の仕事をやっててよかったって、心から思えるクマ。

▎クレジット

広告主
SAVE THE CHILDREN & SANTILLANA
代理店
Grey Mexico
制作
Look as AudioGarcía Bross
監督
Pedro Armendáriz
受賞
Cannes Gold (2016)

▎タグ

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