RED SALMON|Bear|2001|イギリス
「クマの股間を蹴る」で売上90%増やした男 / John West Red Salmon「Bear」
ネイチャードキュメンタリー風の映像の中で、漁師がグリズリーの股間を蹴り飛ばす。それだけの話だけど、これで売上が90%伸びたっていうんだからクマも開いた口が塞がらないクマ。
シーン
背景・課題
John WestはHeinz傘下の英国缶詰ブランド。「最高の魚」を売りにしていたのに、広告自体はそれほど洗練されていなかった。Leo Burnettはグローバルのハインツ案件獲得を機にこの仕事を担当することになった。
ねらい・インサイト
最高の魚を獲るために漁師が実際どんな目に遭っているのかを物語にした方が刺さる、というのが出発点。ターゲットは中年女性だったのに、提案されたのは漁師がクマの股間を蹴る絵。それでも通したクライアントの胆力にクマも痺れるクマ。
アイデア
川でサケを漁るグリズリーたちの群れに、絶叫しながら突っ込んでくる一人の漁師。カンフーさながらにクマと取っ組み合い、最後は股間への強烈な一撃でサケを奪い返す。ジム・ヘンソンのクリーチャーショップ製アニマトロニクス・ベアスーツを使い、スタントマンが一人でクマを演じきった。監督はダニエル・クラインマン。
展開・成果
2000年11月に公開されると瞬く間にネットで拡散し、史上初めてバイラル化したテレビCMと言われるようになった。英国テレビ広告大賞グランプリ、D&ADシルバー、カンヌライオンズ ゴールドなど主要な賞をほぼ総なめにした。
余韻
まだYouTubeすら存在しない2001年に、最もダウンロードされ最も転送されたCMになったっていうのがとんでもないクマ。企画を聞いた瞬間、正気を疑われても仕方ないレベルのアイデアを一言で通した、その胆力に全部賭けたいクマ。

