PERNOD RICARD|THE TIME WE HAVE LEFT|2020|スペイン

残された時間は、9日と6時間でした / Pernod Ricard「THE TIME WE HAVE LEFT」

大切な人と過ごせる時間が、あと何日残っているか知りたいクマ? 知りたくないよね、普通。でもこのキャンペーンは、その「知りたくない真実」をアルゴリズムで計算して、まんまと人々の行動を変えてしまったクマ。

背景・課題

現代人はオートパイロットのように働き、時間配分を無意識に決めているクマ。テクノロジーが生活を侵食し、残されたわずかな時間のほとんどを奪っている。スペインには食後にRuaviejaのような消化酒を飲んで、その時間を長く楽しむ伝統があったが、誰も時間がなくいつも急いでいるため、こうした伝統が消えつつあるクマ。Pernod RicardのRuaviejaブランドは、人々に大切な人ともっと時間を過ごすよう促したかったが、それは簡単——難しいのは本当に行動を変えさせることだと気づいた。

ねらい・インサイト

人間の脳は、自分に残された時間について考えることを避けるようプログラムされているクマ。これはキャンペーンというより「目覚まし」——人々が気づいてすらいなかった現実に目を覚まさせ、それについて何かし始めるきっかけを作るもの。データとクリエイティビティを組み合わせて、私たちが無意識に知っているが定期的に無視している否定できない真実を描き出したクマ。そう、本当は知っているんだよね、でも見て見ぬふりをしているだけクマ。

アイデア

キャンペーンの核心は、大切な人と過ごせる時間がどれだけ残されているかを計算できるアルゴリズム——推測ではなく、冷徹なデータに基づき、優先順位を再考させるためのものクマ。国立統計研究所、Interactive Advertising Bureau、ビデオゲーム産業年鑑、Mary Meekerのインターネットトレンドレポートなど、複数の統計情報源に基づいている。Webツールとして公開され、実在の人々が愛する人と残された時間を知る瞬間を映した動画が中心となり、スクリーンではなく大切な人にどれだけ時間を使っているかを突きつけるクマ。その結果は、衝撃的なほど少ない。

展開・成果

Googleによると、スペイン広告史上最も視聴され、最も共有された広告となったクマ(オーガニック視聴率67%は、2009年の2位の広告と比較しても圧倒的)。売上は+52%増加し、カテゴリー2位の+28.5%を大きく上回った。需要急増のため、Carrefourはeコマースのフロントページに直接ボタンを作らざるを得なくなったクマ。100万人がWebサイトを訪れ、70万人以上が愛する人と残された時間を計算した。ブランドはその後、スペイン国内で人々が愛する人と再会する旅をスポンサーした。Cannes LionsでGold Lion(Creative Effectiveness部門)とBronze Lionを受賞。

余韻

アルコールブランドが「もっと飲んで」じゃなくて「もっと会おう」と言うこと自体がすでに勇気だと思うクマ。でもこのキャンペーンのすごさは、説教臭さが1ミリもないところクマ。ただ冷徹に数字を見せて、あとは本人に委ねる。その誠実さが、スペイン史上最高の共有数という結果を生んだクマね。クマも誰かと過ごせる時間、計算してみたくなったクマ——いや、やっぱり怖いからやめとくクマ…。

▎クレジット

広告主
PERNOD RICARD
代理店
Leo Burnett Madrid
制作
Tesauro
CD
Juan García-Escudero (General Creative Director)Gaston GuetmonovitchDaniel SaenzJuan García-Escudero
AD
Juan Frías
監督
Felix Fernandez de Castro
受賞
Cannes Gold (2020)

▎タグ

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