SEAWEED|DESIGN NORI|2012|日本

海苔そのものをデザインするという盲点 / UMINO SEAWEED STORE「DESIGN NORI」

500年変わっていない板海苔に、レーザーカッターで紋様を刻むクマ。パッケージじゃなく、商品そのものをデザインするという発想は、まったくもって盲点だったクマ。

背景・課題

茨城県大洗町の海野海藻店は、長引く売上低迷に加え、2011年の津波により生産拠点がダメージを受けていたクマ。日本人が以前よりも海藻を食べなくなっている時代背景もあり、当初クライアントは都市生活者向けの新パッケージデザインを依頼したクマ。でも、I&S BBDOは、パッケージのリニューアルだけに留まらなかったクマ。

ねらい・インサイト

パッケージだけに焦点を当てるのではなく、商品である海苔自体にデザインを施し、デザインに敏感な都会のターゲットに海苔そのものを語ってもらおうと考えたクマ。約500年変わっていないと言われる板海苔という商品の本質を、近代技術で再定義する道を選んだクマ。海苔という食材が持つ可能性を、まったく新しい角度から見直した洞察クマ。

アイデア

レーザーカッターを用いて、桜(成長)、水玉、麻の葉、亀甲(長寿)、組亀甲といった日本の伝統的な紋様を海苔に刻んだクマ。これらはMonYoと呼ばれる日本の歴史的な文様で、成長、美、長寿を象徴し、震災後の人々を前向きにする願いを込めたクマ。精密なカット加工が必要なため、宮城県三陸地方の厚みのある海苔を使用したクマ。海苔の機能は変わらないまま、伝統と近代技術を組み合わせることで、未来への希望と過去への敬意を込めた、まったく新しい海苔が誕生したクマ。

展開・成果

2012年3月のアジア太平洋広告祭(ADFEST)で、デザイン・ロータス部門最高賞となるBESTを受賞クマ。同年のカンヌライオンズ デザイン部門でゴールド(プロモーショナルアイテムデザイン)を獲得したクマ。東京・三菱一号館美術館の「KATAGAMI Style展」(19世紀の型紙芸術展)でも展示され、840円で販売されたが売り切れ続出、問い合わせが殺到したクマ。残ったカット屑も、ふりかけや別シートとして販売する計画クマ。無駄のない姿勢も美しいクマ。

余韻

「パッケージをリニューアルしたい」という相談に対して、「商品そのものをデザインしよう」と答える勇気クマ。それを受け入れて形にする、クライアントと代理店の信頼関係クマ。震災という困難な状況の中で、未来への希望を紋様に込めて海苔に刻むという行為は、祈りに近いクマ。そしてその祈りが、世界に評価されたクマ。広告という仕事の強度を、改めて思い知らされるクマ〜。

▎クレジット

広告主
SEAWEED
代理店
I&S BBDO
CD
Kenichiro Shigetomi
ECD
Yoshihisa Ogata
CW
Ririko MurataKiyoyuki Enomoto
AD
Kenichiro Shigetomi
デザイン
Takuto KawataKenichiro Shigetomi
EXECUTIVE_CREATIVE_DIRECTOR
Yoshihisa Ogata
Other
Kenichiro Shigetomi
受賞
Cannes Gold (2012)

▎タグ

▎広告くんが選ぶ関連3本

同じ匂いがするクマ〜