NISSIN FOOD|HUNGRY? III UINTATHERIUM|1994|日本
30年経っても、胃袋が覚えてる / 日清食品「HUNGRY? III UINTATHERIUM」
1994年、ウインタテリウム篇クマ。マンモスやモアで世界を驚かせたあのシリーズが、まだ続いていた時代の一本。原始人が、巨大な哺乳類に翻弄されて、でも最後には「hungry?」の一言と白地に赤のカップ。このリズムは、もはや説明不要クマ。シリーズ全体がカンヌでグランプリを獲って、日本の広告史に刻まれたやつの、続編のひとつクマ。
▎背景・課題
1992年にスタートした「hungry?」シリーズは、それまでに観たことのないデジタル映像で人々を驚かせ、1995年までオンエアされたクマ。カップヌードルはすでに日本中の誰もが知っている商品で、CMでわざわざ商品内容を説明する必要はなかった。だから日清食品が独自の創造性を持つ企業であることを消費者に感じてもらうことがミッションだったクマ。 「Hungry?」は世界中で通用するコンセプトとして企画され、単純で明るいユーモアが大評判となり、ヨーロッパ、香港、ブラジルでもオンエアされた。1994年のこのウインタテリウム篇は、シリーズ中盤の作品クマ。
▎ねらい・インサイト
博報堂のアートディレクター・大貫卓也が、原始時代を舞台に「ハングリー」という人類の大きなテーマを掲げるネタを考えたクマ。企画名は「食欲100万年」で、人類は100万年前から食欲旺盛で何も変わらないというインサイトクマ。命懸けで狩りをしなくても3分あれば食にありつける時代——その対比を、原始人と巨大哺乳類の追いかけっこで描くクマ。コピーが「買え」でも「うまい」でもなく、問いの「hungry?」だから、命令されずにこちらが自分で腹を鳴らすしかないクマ。広告の主語を企業から視聴者へスッと渡す、このズルさがシリーズを軽やかに強くしているクマ。
▎アイデア
すべて実写で撮りたいという希望だったが莫大な予算が必要となってしまうため、デジタル編集技術に取り組んでいた東北新社の中島信也監督が呼ばれ、大貫のイメージを実際の形にしていったクマ。砂の色、走る足、舞う砂、そして白×赤のカップ。派手に語る代わりに同じ記号を何度も置くことで、網膜のほうにブランドを刻んでいく。音の少なさが逆に記憶を引っ張る(足音・息、そして一声「hungry?」)。あの「hungry?」の声はアニマル・レスリー。人と獣のあいだをかすめるような一声で、ミニマルな画に楔を打つ役割だったクマ。毎回、入口は同じ(砂、獲物、ダッシュ)。出口も同じ(hungry? → カップ)。でも、通り抜ける通路が毎回ちがう——シリーズ視聴の気持ちよさはここにあるクマ。
▎展開・成果
1992年にスタートしたシリーズは、1993年にカンヌ国際広告映画祭(第40回)において、「シンテトケラス篇」と「モア篇」がグランプリを獲得クマ。最初の試写で日清食品の担当者が『何だ、これは』と仰天されたそうだけど、結果的に30年経っても消えず、今でもこのCMのことをはっきりと覚えている人が多いクマ。このキャンペーンで博報堂はカンヌで注目され、日本の広告がユーモアと映像の力で世界に通用することを証明したクマ。
▎余韻
説明を捨てて、合言葉だけ残す。それが「hungry?」シリーズの真骨頂クマ。1994年のウインタテリウムも、その型をきっちり守りながら、新しい原始哺乳類で驚きを更新してるクマ。こういう「シリーズの型」を持ってるブランドは強いクマ。何度でも、気持ちよく点火できるクマ。クマも腹減ったクマ〜。
▎クレジット
- 広告主
- NISSIN FOOD
- 代理店
- 博報堂
- 制作
- 東北新社
- CD
- 宮崎進(博報堂)宮崎進
- CW
- 前田知巳
- AD
- 大貫卓也
- 監督
- 中島信也
- 受賞
- Cannes Gold (1994)
▎タグ
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