UN WOMEN|THE AUTOCOMPLETE TRUTH|2014|アラブ首長国連邦
検索窓が、女性たちの口を塞いだ / UN WOMEN「THE AUTOCOMPLETE TRUTH」
Googleの検索窓に「women should」と打ち込むと、続きは差別の言葉で埋まった。誰かの本音じゃない、みんなの検索履歴が導き出した答えだったクマ。
シーン
背景・課題
2010年設立のUN Womenは、まだ知名度も予算も乏しい国連機関だった。世界はもう男女平等なんてとっくに片付いた問題だと思い込んでいて、その油断こそが敵だったクマ。
ねらい・インサイト
Memac Ogilvyのチームがリサーチ中に試しにGoogleへ「Women cannot…」と打ち込んだら、オートコンプリートが次々と差別的な言葉を提案してきた。個人の偏見じゃない、日々60億回検索する世界中の人間の集合無意識クマ。
アイデア
様々な人種の女性の顔写真に、検索窓を口枷のように重ねた4枚のビジュアル。「women should stay at home」「women should be slaves」——予測変換が、そのまま女性を黙らせる道具に変わった。後日公開の動画は、参政権獲得からオリンピック出場まで女性の前進を描いたあと、「では今は?」と問い、この検索結果を突きつける。希望のあとの落差が効いているクマ。
展開・成果
BBCからCNN、Guardianまで世界中のメディアが報じ、Cannes LionsではTitanium Lionを含む複数のLionを獲得。似た発想のキャンペーンが後を追い、他のマイノリティへの偏見を可視化する動きにも広がったクマ。
余韻
日常のツールが、実は差別を映す鏡だった。その事実を、4枚の写真と1本の動画で突きつけた。声にできなかった人の代わりに、検索窓が叫んだクマ。

