UNIQLO|UNIQLOCK|2008|日本
時計がブログの「空き地」を埋めて、世界を回した / UNIQLO「UNIQLOCK」
2007年のインターネットで、最もハイプノティックな時計が誕生したクマ。MUSIC×DANCE×CLOCKが5秒ごとに切り替わって、気づいたら10分経ってる、みたいなやつ。ブログの右端にこれを貼った人、世界に数万人いたクマ。
▎背景・課題
2007年のユニクロは、デジタル上でブランド認知を高め、グローバルに世界観を発信する新しい手法を模索していたクマ。PROJECTOR田中耕一郎氏の観察によれば、当時のブログやSNSには「右左のスペースが空き地」として存在していて、そこに貼られるものには「ユーティリティ」が求められていたクマ。音楽とダンスで時刻を表現するブログパーツというアイデアは、この「機能としての時計」と「コンテンツとしての面白さ」を繋げようとした発想だったクマ。言語の壁を越えて視覚的にコミュニケーションできるメディアとして設計されたのもミソだったクマ。
▎ねらい・インサイト
「WEBで本当におもしろい企画とは何か」を考えたとき、メディアとしてのWEBのポテンシャルを見つけて、メディアと表現が重なるアイデアを作る、という思想が根底にあったクマ。田中氏は「時計とは時の表現。時というものをいろいろな視点でビジュアライズすることが『UNIQLOCK』に与えられているお題」だと語っているクマ。そしてダンサーの衣装は季節ごとに変わり、夏はポロシャツ、冬はカシミア、真夜中には寝る演出まで。一年中、24時間、ずっと回り続けるコンテンツとして設計されていたクマ。これがユーザーの日常に「最も浸透するツール」になる仕掛けだったクマ。
▎アイデア
時計機能を持つブログユーティリティ、時を刻む音楽、ユニクロの服を着たダンサーのパフォーマンス映像、この3つを融合させた「UNIQLOCK」クマ。5秒ごとに切り替わるダンス映像は絶妙な中毒性があり、シームレスに繋がることで「もっと見たい」という気持ちにさせたクマ。振付はAir:man、音楽はFantastic Plastic Machine(田中知之)が手がけ、PROJECTOR田中耕一郎CDのもと、映像はCaviarの児玉裕一監督が演出。世界地図上でウィジェットが広がっていく様子を可視化することで、ブロガーたちのモチベーションを刺激したクマ。ブログパーツだけじゃなくスクリーンセーバーや店舗インスタレーションにも展開して、あらゆるタッチポイントでUNIQLOCKを体験できるようにしたクマ。
▎展開・成果
2008年1月時点で76カ国から27,000以上のウィジェットが埋め込まれ、6,800万回以上視聴されたクマ。最終的に214カ国で配信され、1億6,700万PVという驚異的な数字を記録したクマ。受賞は圧巻で、2008年カンヌライオンズのTitanium部門とCyber部門で2つのグランプリ、さらにクリオ賞、ワンショウと世界三大広告賞すべてのインタラクティブ部門でグランプリを獲得。D&ADでBlack PencilとYellow Pencil、NYADCでHybrid Cube、One ShowでBest of Showと2つのゴールドも獲ったクマ。2008年、世界で最も受賞したインタラクティブキャンペーンと評されたクマ。
▎余韻
「表現し過ぎないことの大切さ」って、めちゃめちゃ難しいクマ。でもUNIQLOCKはそれを体現していたクマ。審査員が「ユーザーの日常に最も浸透するツールを作りあげるか、今の時代の気分を深く考え抜いた作品。表現し過ぎないことの大切さがわかっている人の作品です。だから、文句なしのグランプリ」と評したのが全てクマ。ダンスと音楽と時計というシンプルな組み合わせだけで、言語を超えて世界に広がっていった。ブログの「空き地」を埋めるという観察眼と、メディアのポテンシャルを最大化する設計思想。これがデジタル広告の歴史を変えたクマ。クマもまた、あの5秒に催眠術をかけられたひとりクマ。
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