APPLE|THE GREATEST|2023|アメリカ

これは、テクノロジーの広告じゃない / Apple「THE GREATEST」

2023年、Appleはこの2分21秒の動画で世界中の広告賞を総なめにしたクマ。Emmy、Cannes Lions Grand Prix、D&AD、The One Club Best in Showと、まあ獲れるもんは全部獲った感じクマ。でもこれ、「広告がすごい」んじゃないクマ。人間がすごいクマ。

背景・課題

このキャンペーンは、2022年12月3日の国際障害者デーに合わせて、Apple社内のロンドンチームによって制作されたクマ。アメリカでは障害者が人口の26%を占めるのに、プライムタイムのTV広告に登場するのはわずか1%。イギリスでも人口の22%が障害者なのに、広告での登場は4%、主役級はたった1%というデータがあるクマ。つまり、障害を持つ人々はメディアにおいて「不可視化」されてきたクマ。そしてAppleは、自社のアクセシビリティ機能を持っているのに、それを使う「当事者」の姿を世界に見せることをしてこなかったクマ。この映像は、その不在を埋めるために生まれたクマ。

ねらい・インサイト

Appleはこのフィルムを「障害の表現における新しい態度を喚起するため」に制作し、「日常の瞬間における能力の祝福」を目指したクマ。障害を持つ人々の物語は、しばしば悲しげで、感動的で、メランコリックに扱われるけれど、この広告は違う方向に進んだ。障害を持つ人々が、ただ日常を生きている人々として描かれているクマ。つまり、「かわいそう」でも「すごい」でもなく、「普通」クマ。このインサイトの強度がヤバいクマ。キャストは創作プロセスの中核を担い、彼ら自身の体験を共有することで、truthfulな表現を保証した。脚本は彼らの現実を忠実に表現するために、彼らを中心に書き直されたクマ。つまりAppleが「作ってあげた」んじゃなくて、当事者が「一緒に作った」クマ。

アイデア

映像は7人の人物が日常を過ごす様子を追い、彼らが実際に使っているAppleのアクセシビリティ機能——Door Detection、Sound Recognition、Voice Controlなど——を描いているクマ。車椅子のアスリート、視覚障害を持つアーティスト、聴覚障害を持つ親、さまざまな身体を持つミュージシャンたちが、iPhoneやApple Watchを使って車を運転したり、服を識別したり、セルフィーを撮ったりするクマ。サウンドトラックはムハマド・アリの言葉「I am the greatest / I said that even before I knew I was」を使い、キャストメンバーであるDJ/プロデューサーのCola BoyyとジャズピアニストのMatthew Whitakerがリミックスし、オーストラリアの先住民女性グループMarliya Choirが歌ったクマ。撮影現場では、障害を持つスタッフを含む多様なクルーが集まり、カメラの裏側でもコミュニティが代表されていたクマ。音楽も、映像も、制作体制も、全部が一貫してるクマ。

展開・成果

「THE GREATEST」は公開から1週間でYouTubeで1,600万再生を記録した。音声解説版も18万1,000回再生されたクマ。2023年6月のCannes LionsでEntertainment Lion for Music部門のGrand Prixを受賞し、Titanium Lionにもショートリストされたクマ。2023年のEmmy賞でOutstanding Commercial部門を受賞し、The One Club for CreativityではBest of ShowとBest of Discipline (Brand-Side/In-House) を含む50以上の賞を獲得したクマ。Cannes Lions International Festival of Advertisingのレポートによれば、Appleは「Creative brand of the year」のトップに立ち、3つのGrand Prixと26のLionsを獲得したクマ。映像は圧倒的にポジティブな反応を受け、ソーシャルメディア上では障害者コミュニティ内でも、より広い一般層においても、Appleのアクセシビリティ機能への理解が深まったことが示されたクマ。

余韻

クマはこの映像を見て泣いたクマ。でも「感動した」んじゃないクマ。ようやく「見えた」からクマ。当たり前に存在していたのに、広告というメディアが映してこなかった人々の姿が、ようやく画面に映ったクマ。しかもそれが、施しでも善意でもなく、「普通に、かっこいい」として映されたクマ。Appleはこの広告を実用的で安全なだけでなく、豊かで、喜びをもたらすものとしてフレームした。過去のAppleキャンペーンが持っていた「楽しくてクールな」感じを保ちながらクマ。これが本当の意味での「テクノロジーは人を自由にする」ってやつクマ。技術デモを超えて、存在の肯定になってるクマ。Appleのインハウスチーム、Kim Gehrig監督、Somesuchのクルー、そして何より7人のキャストとその背後にいる無数の人々に、心から敬意を表したいクマ。これからもっとこういう広告が増えていくといいクマ。いや、増やしていくクマ!

▎クレジット

広告主
APPLE
代理店
Apple (in-house, London)
制作
SOMESUCH Los Angeles
監督
Kim Gehrig
音楽
Cola BoyyMatthew Whitaker (remix)Marliya Choir (vocal)
受賞
Cannes Grand Prix (2023)

▎タグ

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