UNITED4RESCUE|DROWNED REQUIEM|2020|ドイツ
欧州の理想が、海底に沈んでいく / UNITED4RESCUE「DROWNED REQUIEM」
ベートーヴェンの「歓喜の歌」が、地中海の海底でレクイエムとして流れる。欧州の象徴が、難民たちの墓の上で鳴る。2020年、コロナとトランプでみんなの目がそれてる間も、海では人が溺れ続けてたクマ。ドイツの市民団体が、欧州が一番大事にしてる曲を、海に沈めた。
シーン
背景・課題
2014年以降、地中海で2万人以上の難民が溺死している。EUは国境を閉ざし、海上救助の義務を果たさなくなっていた。人道的価値を約束した条約を持ちながらクマ。UNITED4RESCUEはドイツ福音教会を中心に2019年に生まれた市民同盟クマ。
ねらい・インサイト
「歓喜の歌」はEUが自由と連帯の象徴として選んだ曲。それをレクイエムに変え、難民が沈んだ同じ海底で演奏する。理想を掲げた場所で、理想が見捨てた現実と向き合わせる構造クマ。
アイデア
演奏したのはデンマークのパフォーマンス集団Between Music。ふだんは水槽の中で演奏する彼らにとって、地中海での撮影は初めてだった。海底で音を出すため、特殊な水中楽器を開発したクマ。「歓喜の歌」が、息苦しいレクイエムに変わっていく。その息苦しさが、溺れる感覚に一番近い。
展開・成果
動画はブリュッセルからベルリンの政府地区に向けて重点的に届けられた。市民はEU委員長にメールを送り、条約の義務を思い出させた。集まった寄付で、新しい救助船が短期間で用意されたクマ。
余韻
政治が救助を仕事にしないなら、市民がやるしかない。海で一人死ぬたびに、欧州の価値も一緒に沈んでいく——創設メンバーの言葉が、そのまま企画そのものだったクマ。注目を集めるだけでも、寄付を集めるだけでもなく、両方やってのけた。


