花王|洗濯愛してる会|2020|日本
洗剤のCMが、気分転換になる日 / 花王 アタックZERO「洗濯愛してる会」
2020年1月、新年早々このブログを再開させようと思わせるほどの衝撃を受けたクマ。松坂桃李、菅田将暉、賀来賢人、間宮祥太朗、杉野遥亮。旬のイケメン5人が本気で洗濯を語り合う60秒は、ドラマ2本観終わったような感覚だったクマ。
▎背景・課題
洗濯洗剤市場で30年間トップを守り続けてきた花王アタックだが、大きな弱点があったクマ。それは、洗濯洗剤に対する消費者の関与度が低いこと。昔から使っているものを使い続ける人が多く、自分から情報を積極的に調べない。売り上げこそトップだが、関与度は花王製品の中で最も低かったのだという。2019年4月、約10年の開発期間をかけた世界初のサステナブル新基剤「バイオIOS」を配合したアタックZEROにブランドを一本化する大決断を下した花王は、この革新性をどう消費者に届けるかという難問に直面していたクマ。
▎ねらい・インサイト
難問に対する答えは、洗濯洗剤のCMには登場しなかった「旬のイケメン俳優を5人そろえる」ことだった。理由を花王のブランドマネジャーは「イケメンが話題に上れば盛り上がる」と言い切る。5人という人数にも理由があって、アタックZEROの5つの優位点(汚れ・におい・洗剤残り・ワンハンドプッシュ・ドラム式)をそれぞれが担当する設定クマ。そして何より、過去の洗濯洗剤CMで使用されたフレーズをリストアップし、そこに挙がった言葉を徹底的に排除したという。白さや汚れの落ちやすさをストレートに訴えても、既存のCMに埋もれる恐れがあるからクマ。元記事メモの言葉を借りれば、クソみたいな毎日は根本からはひっくり返らなくて、それでもわたしたちは毎日生きていかなければいけない。そんな毎日における洗濯を「しなければいけない面倒な労働」ではなく「美味しいものでも食べるかのような気分転換」に移動させる――それがこのキャンペーンの核心だったクマ。
▎アイデア
「洗濯愛してる会」という架空の社会人サークルを結成し、5人それぞれに個性豊かなキャラクターを設定。リーダー的存在の松坂、実験好きな化学マニアの賀来、ピュアボーイの杉野など、自分の「洗濯愛」を競い合うように表現するというストーリークマ。洗濯洗剤のCMイメージを調査すると例外なく「お母さんが青空の下、白い洗濯物をパンッ!と広げる」というものだった。そこでこれとは真逆の「イケメン5人がほぼ室内で洗濯する」設定を採用したクマ。2019年3月26日、若者でにぎわうSHIBUYA109に5人のシルエットだけが描かれたティザー広告が登場。ツイッター上ではシルエットが誰なのかで大盛り上がり。4月1日の発売日には新CM発表会の様子がツイッターでライブ配信され約10万人が視聴、109の看板はイケメン俳優5人が映ったものに切り替わり、スクランブル交差点にCMが流れる「渋谷ジャック」を敢行したクマ。
▎展開・成果
発売1週間でツイッターでの投稿数は10万を超え、4月後半のCM好感度は2164銘柄中1位を獲得クマ。2019年4月の売り上げは、リニューアル前のアタックNeoシリーズと比べ約2倍になったという。5人の俳優への好感だけでなく、洗濯がしたくなるなど、家事を魅力的に描いたことも女性が支持する要因だったらしいクマ。シリーズは次々と更新され、2020年1月に公開された60秒の「五人の日常」篇では、5人それぞれの日常が描かれ、洗濯を通じた穏やかな時間が流れる。まさに「気分転換」としての洗濯を体現する映像だったクマ。
▎余韻
誰もが、そして社会も「いろいろあるんだよ」と言いたくなるような毎日を過ごしているクマ。そんなときに洗剤は何を訴えかけるべきなのか。その2020年1月の最適解が、明らかにここにあったクマ。芸術としても、ビジネスとしても、三太郎よりこっちのほうが断然楽しみだったし、今でもそう思うクマ。洗濯を「美味しいものでも食べるかのような気分転換」に移動させる――この軽やかな発想の転換が、クマは最高に好きクマ。
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