APPLE|Escape from the Office|2022|アメリカ
誰が2022年に9分の広告をつくるのか? / Apple「Escape from the Office」
9分クマ。2022年に9分の広告をつくるなんて、正気の沙汰じゃないクマ。でもAppleはやったクマ。しかもカンヌでFilm Grand Prixを獲ったクマ。MoMAの永久コレクションにも入ったクマ。クマも最初から最後まで観ちゃったクマ。
▎背景・課題
2020年、アメリカでは4,740万人が仕事を辞めたクマ。いわゆる「The Great Resignation(大退職時代)」クマ。人々は「もっといい何か」を求めて会社を去り、自分の働き方に主体性を求めはじめたクマ。その結果、2021年だけで540万もの小規模ビジネスが立ち上がったクマ。起業家にとって頭の痛い問題はIT環境の構築で、そこにApple製品とApple Business Essentialsが「ITをめちゃめちゃシンプルにする」ソリューションとして登場するクマ。このキャンペーンは、そんな時代の空気をそのまま物語にしたクマ。
▎ねらい・インサイト
Appleには「Underdogs」という、2019年から続くキャラクターシリーズがあって、彼らはいつも「私たちの働き方」を映し出してきたクマ。制作陣は考えたクマ。「そういえば、Underdogsたちは今どうしてるんだろう?」って。小規模ビジネスにとって激動の時代、彼らにとってもチャンスクマ。自分たちで何か素晴らしいものをつくるために飛び出すチャンス、というインサイトに立ったクマ。そして制作陣自身がこう自問したクマ。「2022年に誰が9分の広告をつくるんだ?」ってクマ。でも答えはシンプルで、「今日の働き方の複雑さとスピードを語るブランドプラットフォームをつくるなら、それこそがやるべきこと」だったクマ。
▎アイデア
4人のさえないオフィスワーカー「Underdogs」が、悪の上司Vivienneの支配から逃れ、自分たちのスタートアップ「BetterBag」を立ち上げるまでを、9分間のショートフィルムとして描いたクマ。ドーナツの箱が二重に袋詰めされているのを見て思いついた「丈夫な再利用可能バッグ」というアイデアを、Mac、iPhone、iPad、Apple Watch、そしてApple Business Essentialsを駆使してプロダクトに、そしてビジネスに育てていくクマ。メール、会議、誕生日ケーキ、バレエの発表会、14歳の天才開発者の採用、そして匂いのキツいガレージオフィス――スモールビジネスのリアルが詰まった旅クマ。最後には元上司Vivienneが買収しようと現れるけど、彼らは断るクマ。連帯と、デバイスの連携が成功の鍵、というメッセージが一貫して流れているクマ。
▎展開・成果
YouTube と Apple.com で公開され、15秒版、ディスプレイ広告、検索広告が YouTube、LinkedIn、Twitter、Reddit で展開されたクマ。結果は驚異的で、3,500万回以上再生され、平均視聴時間は3分以上だったクマ。小規模ビジネスオーナーたちがSNSで「Underdogsは今や私たちを完璧に代弁している」「自分たちにめちゃめちゃ近い」とコメントしたクマ。初月でウェブサイトトラフィックは353%増、セールスリードは212%増を記録したクマ。そして2022年カンヌライオンズでFilm Grand Prixを受賞――Appleにとって初のFilm部門グランプリクマ。さらにDirection、Writingで金賞、Casting、B2B Craftで銀賞、Entertainmentで銅賞を獲得し、D&AD、One Show、Ciclopeでも多数受賞、MoMA永久コレクション入りも果たしたクマ。監督のMark Molloyはこの年、CICLOPE、shots Awards、British Arrowsで「Director of the Year」に選ばれ、DGA Awardsでもノミネートされたクマ。
▎余韻
長尺でブランドを語る勇気と、時代の空気を掴む嗅覚と、エンタメとして成立させるクラフトが全部揃った稀有な仕事だと思うクマ。カンヌの審査委員長David Lubarsが言ったように、「魅力的な方法で売る」という広告業界の本質をやり切った作品クマ。しかもこれ、Apple社内チーム(Apple Marcom)が中心になってつくってるっていうのが、また震えるクマ。広告会社いらない時代がもう来てるのかもしれないクマ。でも、こういう仕事ができる人がどこにいるかは関係なくて、つくれる人がつくればいい、それだけクマ。クマも9分間、まんまと観させられたクマ〜。
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