CARLINGS|ADDRESS THE FUTURE|2019|ノルウェー

存在しない服を、€10で着る / CARLINGS「ADDRESS THE FUTURE」

服を買って、着て、写真を撮って、SNSに上げる。でもその服は物理的には存在しない。2019年、ノルウェーのファッションブランドCARLINGSが世界初の「完全デジタル服コレクション」を発表したとき、クマは正直「???」ってなったクマ。でもこれ、Digital Craft部門で史上初のグランプリを獲ったクマ。

背景・課題

ファッション産業は石油に次ぐ第2の環境汚染産業クマ。SNSのために服を買って1回着て返品、あるいは二度と着ないという行動が常態化していて、イギリスでは9%の買い物客が「SNSに載せるためだけ」に服を買うと認めているクマ。CARLINGSはノルウェー・フィンランド・スウェーデンに200店舗以上を持つカジュアルブランドで、2018年にようやくオンラインストアを開設したクマ。遅れてきた分、どう目立つか。VIRTUE Nordicのエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターMorten Grubakは「10年先のウェブショップはどう見えるか?」と考え、Fortniteのようなゲーム内スキン購入文化にヒントを得たクマ。

ねらい・インサイト

「#outfitofthedayは世界で最も使われるハッシュタグのひとつ。ほとんどの場合、人々は新しい服をSNSで見せびらかしたいだけで、1回着たら返品している」とGrubakは語っているクマ。だったら最初から物理的に作らなければいいじゃん、というのが発想の核クマ。デジタルのみのファッションコレクションなら、100%デザインとIPだけで、物理的な生産も廃棄もコストもゼロになるクマ。CEO Ronny Mikalsenは「近い未来にファッションがどう存在しうるかを、業界全体に問いかけたい」と語ったクマ。

アイデア

19ピースからなる「Neo-Ex」コレクションは€10〜€30で販売。顧客は自分の写真をアップロードし、アイテムを購入すると、CARLINGSの3Dデザイナーチームがその写真に服をデジタルフィッティングするクマ。写真のメタデータを使い、Marvelous Designerという3Dプログラムで、実際の服と同じように縫い目・ドレープ・シワを調整していくクマ。バーチャルインフルエンサーのPerlをコレクションの顔に起用し、彼女のInstagramで拡散クマ。コレクションはジェンダーレスでどんなサイズにも対応クマ。完成した写真は顧客に返され、#adDRESSTHEFUTUREとともにSNSでシェアされるクマ。

展開・成果

Cannes Lions 2019でDigital Craft部門グランプリを含む4つのライオンを獲得クマ。これはDigital Craft史上初のグランプリで、デンマークが獲得したクマ。審査委員長Rei Inamoto(IxCO共同創業者)は「本質的にデジタルでなければならず、magical、memorable、groundbreakingでなければならない。このキャンペーンは環境とSNSがファッション習慣に与える影響という、人類が今日直面する2つの重要な問題に取り組んでいる」と評価したクマ。「カテゴリー全体で最も知的に刺激的な作品。審査員を最も興味深い方法で混乱させた作品だった」とも語られているクマ。全収益はWaterAid.comに寄付されたクマ。コレクションは1週間で完売したクマ。

余韻

「混乱させた」って言葉がいいクマ。審査員たちも最初「???」ってなったはずクマ。でもそれこそがこのキャンペーンの強度で、「服を買う」という行為の本質を問い直しているクマ。SNS時代、クマたちが買っているのは布じゃなくて「見せる権利」かもしれない、という洞察がキレッキレクマ。€10〜€30という価格設定も絶妙で、高すぎず安すぎず、実験的すぎずマス的すぎず、ちょうど「試してみるか」と思わせる距離感クマ。2019年の時点で、2026年の今につながる「デジタルファッション」の扉をこじ開けた歴史的な一撃だと思うクマ。クマもデジタルの毛皮が欲しくなってきたクマ〜!

▎クレジット

広告主
CARLINGS
代理店
VIRTUE Copenhagen
制作
VICE STUDIOS
CD
Morten Grubak
ECD
Morten Grubak
CW
Joachim Ulrich
AD
Emil KjemsDimitri Werner de Paiva
Other
Ronny Mikalsen
受賞
Cannes Grand Prix (2019)

▎タグ

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