DOCONOMY|DO BLACK|2019|スウェーデン

世界で初めて、お金じゃなくてCO2で止まるカード / DOCONOMY「DO BLACK」

クレジットカードが止まる。でもそれは、使いすぎたからじゃない。あなたが排出したCO2が、年間の限界値に達したから。こんなラディカルなこと、本当にやっちゃったクマ。

背景・課題

2018年、国連は「2030年までにCO2排出量を半減させなければ不可逆的な炭素危機が訪れる」という緊急レポートを発表したクマ。でも、気候変動への「意識」はあっても、具体的な解決策や、消費者を巻き込み行動させる実体のあるツールが不足していた。スウェーデンのフィンテック企業Doconomyは、その課題に正面から挑んだクマ。スウェーデンでは平均的な消費者が年間約10トンのCO2を排出しており、その60%が消費行動に起因している。この数字を「自分ごと」にするには、何が必要か。答えは、日常に組み込まれた金融システムそのものを変えることだった、と彼らは考えたクマ。

ねらい・インサイト

「取引をブロックするというリミットの設定はラディカルだ。でも、それが今われわれが置かれている状況の深刻さを示す最も明確な方法なんだ」とDoconomy創業者のJohan Pihlは語っているクマ。ここには強烈な確信がある。「啓蒙」じゃなくて「制限」。優しく諭すんじゃなくて、物理的に止める。「これは何よりも教育的な取り組み」だとも語られているけれど、その教育の手法が、めちゃめちゃ尖ってるクマ。ブラックカードという「プレミアム」の意味を、消費拡大ではなく消費制限に反転させた発想も見事。お金持ちほど、地球に優しくあれ。そういうメッセージクマ。

アイデア

DO Blackは、ユーザーが購入に伴うCO2排出量を追跡・測定するだけでなく、支出が気候に与える影響に上限を設けるクマ。この仕組みは3つの機能を統合している。取引ごとに影響を測定する能力(Åland Index)、国ごとの一人当たりCO2排出上限の設定、そして口座の金融的クレジットレベルを超えてCO2排出上限を優先する決済システム統合。技術はCO2上限を超える取引をブロックし、クレジットカードを無効化し、カード保有者に通知するクマ。つまり、お金があっても買えない。地球の限界が、あなたの限界。CO2上限はパリ協定で定められた各国の上限値に合わせて調整され、2030年の2度目標に沿っている。カードはユーザーに、国連認証のグリーンプロジェクトを通じてカーボンフットプリントをオフセットする選択肢も提供しているけど、それよりも、行動を変えることが主眼クマ。

展開・成果

DoconomyはこのDO BLACKでCannes Lions 2019のCreative eCommerce部門のGrand Prixを獲得したクマ。審査委員長のDaniel Bonnerは「よく調査された、美しくシンプルなアイデアで、クレジットカードに感情的なつながりを生み出す能力を称賛した」。「ブランドが学べるもの、盗みたくなるアイデアを探していたが、これはすべての項目にチェックが入った。他のどのエントリーも、これと同じ見た目や感触はなかった」とも語られているクマ。キャンペーンと製品開発の予算は15万ユーロだったというから、この金額でグランプリとは恐ろしいクマ。ローンチ後、9,000人のスウェーデン人がDO Blackカードに登録した。MastercardはDoconomyへの大規模な投資を発表し、急速な拡大とリーチを可能にしたクマ。ただし、DO Blackカードは2022年に廃止された。ビジネスモデルの転換だったとのことだけど、コンセプトの強度は今も色褪せないクマ。

余韻

「radical」って言葉が何度も出てくる。ラディカル。過激。でも、「2030年までにCO2排出量を50%削減するという目標自体がかなりラディカルなんだ」という言葉が全てを物語ってるクマ。地球が限界なら、カードも限界でいい。その潔さに、クマは痺れたクマ。プレミアムカードの「黒」が、これまでの消費文化への「喪」に見えてくる。広告が、プロダクトが、こういう強度を持つとき、世界は少しずつ動くんだと信じたいクマ。

▎クレジット

広告主
DOCONOMY
代理店
RBK COMMUNICATION STOCKHOLM
制作
H+K Strategies StockholmMastercardCrosskeyÅlandsbankenMaking WavesS&P Global
受賞
Cannes Grand Prix (2019)

▎タグ

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