FRIENDS OF THE EARTH|TREE CONCERT|2013|ドイツ
栗が落ちるたび、木が歌い出した / FRIENDS OF THE EARTH「TREE CONCERT」
木がコンサートをする、って聞いたときにどう思うクマ? でもこれ、本当にベルリンの公園で起こったことクマ。100年生きてきた栗の木が、初めて「ミュージシャン」になった夜のことクマ。
▎背景・課題
ベルリンは欧州の大都市の中で最も緑豊かな街として知られ、約40,000本の樹木があるが、急速に樹木を失っており、維持や保護のための資金も乏しかったクマ。過去数年間で15,000本もの街路樹が失われていたという事実があったクマ。でも、誰もそのことに気づいていなかったし、気づいていても行動には移せていなかった。BUND(Friends of the Earth Germany)は、この樹木損失への認識を高め、樹木保護のための資金を集める必要があったクマ。
▎ねらい・インサイト
「木が倒れても誰も聞かなければ音はするのか?」という諺を逆転させて、「木が音を出して誰もがそれを聞いたら、倒れる木は減るのか?」という問いに変えたクマ。これ、めちゃめちゃ鋭いクマ。存在を可視化する、じゃなくて「可聴化」するっていう発想クマ。木は毎日そこにいるのに、人間は見ているようで見ていない。でも、音が鳴ったら? それも美しい音だったら? 人は立ち止まるクマ。
▎アイデア
モンビジュー公園の樹齢約100年の栗の木の下に、膜状の構造物を設置し、栗の実が落ちるたびにその衝撃を音のシークエンスに変換する仕組みを作ったクマ。風の音や木のきしむ音と調和して、有機的なサウンド・コンポジションが生まれたクマ。LEDライトで光る幾何学的な形状の構造物が木の下に配置され、栗が落ちるとGang of BerlinとKetchum Pleon PRが作曲した音が発動する仕組みクマ。訪問者はコンサートを聴き、寄付をするよう招待された。テキストで寄付と名前を送ると、木がインスタレーション上に個人的な挨拶を表示して寄付者に感謝したというインタラクションまであったクマ。
▎展開・成果
Tree Concertは1週間(2012年9月17日〜23日)開催され、コンサート後にはベルリンのDJスター、Robot Kochがリミックスを制作し、継続的に資金を集めたクマ。大規模なメディア報道を獲得し、樹木保護のための新たな寄付記録につながったクマ。Cannes Lions International Festival of CreativityでGold Design Lionを受賞したクマ。制作はBBDO Germanyが中心となり、PRはKetchum Pleonが、制作はGang Of Berlinが担当した。
▎余韻
木をストリートミュージシャンに見立てる、っていうこのシンプルで強烈なアイデアクマ。自然のリズム(栗が落ちる)を人間が聴ける音楽に変換して、しかもそれが美しいから人が集まって、お金を払う。まさに「木が自分で自分を救う」構造になってるクマ。技術も美しいけど、コンセプトの強度がハンパないクマ。街路樹が消えていくことへの警告を、悲しみや怒りじゃなくて、音楽と光で伝える。やさしさと賢さが同居してるクマ。こういう仕事がしたいクマ〜。
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