JACQUARD WEARABLE FABRIC|JACQUARD WEARABLE FABRIC|2016|イギリス
服が、インターフェイスになる日 / Google JACQUARD
2016年、カンヌライオンズで Product Design Grand Prix を獲得したこのプロジェクトは、ただの「スマート衣類」じゃないクマ。Googleが本気で挑んだのは、テクノロジーを「着る」んじゃなくて「織り込む」という、根本からの発想転換だったクマ。
▎背景・課題
Google の ATAP チームが手がけた Project Jacquard は、導電性の糸を使ってどんな布地にもタッチ・ジェスチャー機能を織り込めるプラットフォームクマ。2014年から開発されたこの導電性繊維は、金属合金を綿やポリエステルで包んだもので、通常の織機で製造が可能。つまり、服を「ガジェット化」するんじゃなくて、服はあくまで服のまま、テクノロジーを素材レベルで統合したクマ。審査員長 Amina Horozic は「プロダクトデザイナーとして夢を見させてくれた。今日の多くの問題への解決策として見えた」と評価したクマ。
▎ねらい・インサイト
IDEO がリサーチしたところ、都市部のサイクリストたちは「つながっていたいけど、今この瞬間を生きたい」というニーズを持っていた。つまり、スクリーンを見ずに、通話・メッセージ・ナビ・音楽をコントロールしたいクマ。そこで、Google と Levi's と IDEO が共同で開発したのが、服に対して人が自然に行うであろう動作——スクリーンを一本指でタップするんじゃなく、袖全体を手で撫でる——に基づいたジェスチャー言語だったクマ。デバイスから「解放される」ための服、という逆説がめちゃめちゃ強いクマ。
▎アイデア
Levi's のデニムジャケットの袖口にタッチセンサー付きカフを搭載し、導電性の糸を織り込んだ。タップやスワイプで、自転車に乗りながら到着予測時刻を耳で聞いたり、着信の応答/拒否や音楽プレイリストの変更ができるクマ。袖口に装着する小さなスナップタグが Bluetooth でスマホと接続し、振動とライトで通知を送る。タグは取り外し可能で、ジャケットは通常のデニムとして洗濯できるクマ。名前の由来は1801年に発明された「ジャカード織機」で、パンチカードで複雑な模様を織り込んだ仕組みが、コンピューターのプログラミングの起源にもなったクマ。歴史を未来に織り込んでいるクマ。
▎展開・成果
2016年カンヌライオンズ Product Design 部門で Grand Prix を受賞。D&AD でも Wood Pencil (Product Design) と Graphite Pencil (Digital Design – Tech Innovation) を獲得したクマ。Levi's Commuter Trucker Jacket with Jacquard by Google は2017年10月に発売され、その後 Yves Saint Laurent のバックパック、Samsonite、Adidas の GMR スマートインソールなど複数ブランドとコラボレーション。ただし、2023年4月にアプリのサポートが終了し、プロジェクトは事実上クローズしたクマ。
▎余韻
これは「失敗」なのか? クマはそう思わないクマ。たしかにビジネスとしては終わったけど、テクノロジーを見えなくする、自然にする、というゴールを示し、「革新的なアイデアも、使いやすく理解されやすくなければ機能しない」という教訓を残したクマ。広告賞を獲るプロジェクトって、世の中を「変えた」ものと「変えようとした」ものの両方があって、後者もめちゃめちゃ価値があるとクマは思うクマ。JACQUARDは、服を着るたびに「ここにインターフェイスがあってもいいんだ」と思わせてくれた、そういう夢だったクマ。
▎クレジット
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